筋トレの適正セット数|1セットあたりと1日あたりそれぞれに解説

筋肥大にとって最適とされる1種目あたりのセット数および1日あたりの総セット数の目安について解説します。

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当サイトのトレーニング記事は、トップアスリートの知見にのみ基づき制作されており、全日本3位以上実績者・日本代表選手経験者に限り執筆しています。執筆陣に関する詳細はこちらをご参照ください。また、当サイトでは厚生労働省・Wikipediaなどの公共性・信頼性の高いサイトの情報を元に科学的な根拠(エビデンス)を担保しています。それらについてはこちらの一覧をご参照ください。

1種目あたりの有効なセット数

1セットよりも複数セットが有効

スポーツ科学・生理学の分野で一般的に有効と考えられているのが、「トレーニング種目は1セットよりも複数セットを行うほうが筋肥大に有効」ということで、これを示唆する論文も発表されています。

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2010年のKriegerらは、1960年から2009年までに報告された研究をもとにメタ解析を行い、1セットより複数セットを行うことによって、有意に筋肥大が生じることを報告しました(Krieger JW, 2010)。

引用:https://www.rehabilimemo.com/entry/2017/08/02/121839

引用元参考論文:Krieger JW. Single vs. multiple sets of resistance exercise for muscle hypertrophy: a meta-analysis. J Strength Cond Res. 2010 Apr;24(4):1150-9.

1種目3セット程度が最適

また、複数セットもやりすぎは逆効果となり、3セット程度が筋肥大にはベストであるという論文が発表されています。

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また2012年には、ノッティンガム大学のKumarらが筋肉のもとである筋タンパク質の合成作用の観点からトレーニングの最適なセット数について報告しました。その結果は興味深く、3セットと6セットの間には有意な筋タンパク質の合成作用の増加が認められず、セット数には「筋タンパク質の合成作用の限界点(anabolic limit)」があることを示しました。この報告によって、3セットを超えるセット数ではトレーニング効果がプラトーになる可能性が示唆されています(Kumar V, 2012)。

引用:https://www.rehabilimemo.com/entry/2017/08/02/121839

引用元参考論文:Kumar V, et al. Age-related differences in the dose-response relationship of muscle protein synthesis to resistance exercise in young and old men. J Physiol. 2009 Jan 15;587(1):211-7.

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1日あたりの適正セット数

1種目3セットを基準にトレーニングを行う前提で、1日あたりの総セット数はどのくらいが適正なのでしょう?

多くの競技者・トレーニーが経験則的に行っているのが、1日あたりのセット数は10セット前後、多くても15セット程度というものです。

これは、体力的な意味もありますが、それ以上に集中力の問題が関与しています。

また、1日に全身を鍛えるようなトレーニングの場合、どうしても総セット数が増加してしまい体力的にも集中力としても非効率なトレーニングになりがちです。

ですので、効率的に筋肥大をしていくためには、週2~4回の部位分割トレーニングで、1日あたり10~15セットのトレーニングをしていくことが有効です。

なかでも、もっともスタンダードとされる部位分割プログラムが①上半身の押すトレーニング、②上半身の引くトレーニング、③下半身のトレーニングの3分割トレーニングです。

厚生労働省による超回復とトレーニング頻度に関する記載

筋肉には疲労からの回復の時間が必要です。レジスタンス運動は標的の筋肉に負荷を集中する運動ですから、その筋肉に十分な回復期間としてトレーニング間隔をあける必要があります。毎日行うのではなく、2-3日に一回程度、週あたり2-3回行うくらいの運動頻度が推奨されます。

引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-058.html

筋肉はレジスタンス運動を行うと筋線維の一部が破断されます。それが修復される際にもとの筋線維よりも少し太い状態になります。これを「超回復」と呼び、これを繰り返すと筋の断面積が全体として太くなり筋力が上がります。筋力のトレーニングはこの仕組みを利用して最大筋力に近い負荷でレジスタンス運動し、筋が修復されるまで2~3日の休息ののち、またレジスタンス運動でトレーニングということの繰り返しによって行われます。

引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-092.html

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具体的な週3回のトレーニングプログラム

週一回目:胸筋系の筋トレメニュー

自宅トレーニング(自重+チューブorダンベル)

腕立て伏せor足上げ腕立て伏せor膝つき腕立て伏せorチューブチェストプレスorダンベルプレス:3セット

パイクプッシュアップorチューブショルダープレスorダンベルショルダープレス:2セット

ナロー腕立て伏せorリーバースグリップダンベルプレス:2セット

チューブチェストフライorダンベルフライorインクラインダンベルフライ:2セット

チューブフロントレイズorチューブサイドレイズorダンベルサイドレイズorダンベルフロントレイズ:2セット

チューブフレンチプレスorチューブキックバックorダンベルフレンチプレスorダンベルキックバック:2セット

クランチ・レッグレイズ・リバースクランチ:3セット

ジムトレーニング(バーベル+マシン)

バーベルベンチプレスorマシンチェストプレス:3セット

バーベルショルダープレスorマシンショルダープレス:2セット

バーベルナローベンチプレスorスミスマシンナローベンチプレス:2セット

マシンチェストフライorケーブルフライ:2セット

ケーブルアップライトロウorケーブルサイドレイズ:2セット

ケーブルプレスダウンorケーブルキックバック:2セット

ケーブルクランチ:3セット

週二回目:下半身の筋トレメニュー

自宅トレーニング(自重+チューブorダンベル)

自重スクワットorブルガリアンスクワットorチューブレッグプレス:3セット

ダンベルフロントランジ:2セット

シシースクワットorダンベルレッグエクステンション:2セット

ダンベルスティッフレッグドデッドリフト:2セット

チューブレッグカールorダンベルレッグカール:2セット

ジムトレーニング(バーベル+マシン)

バーベルスクワットorスミスマシンスクワットorマシンレッグプレス:3セット

ハックスクワット:2セット

バーベルフロントランジorバーベルサイドランジ:2セット

マシンレッグエクステンション:2セット

マシンレッグカール:2セット

週三回目:背筋系の筋トレメニュー

自宅トレーニング(自重+チューブorダンベル)

懸垂or斜め懸垂:3セット

チューブデッドリフトorダンベルデッドリフト:2セット

チューブローイングorダンベルローイングorダンベルストレートアームプルオーバー:2セット

チューブショルダーシュラッグorダンベルショルダーシュラッグ:2セット

チューブカールorダンベルカールorダンベルハンマーカールorインクラインダンベルカール:3セット

ダンベルコンセントレーションカールorダンベルサイドカール:1セット

クランチツイスト・ダンベルトゥタッチクランチ:2セット

ジムトレーニング(バーベル+マシン)

バーベルデッドリフトorバーベルベントオーバーローイング:3セット

ラットプルダウンorバーベルプルオーバー:2セット

ケーブルローイングorTバーローイング:2セット

バーベルショルダーシュラッグ:2セット

バーベルカールorマシンカールorケーブルカール:3セット

ケーブルクランチ:2セット

週2回のトレーニングの場合

①上半身・下半身の押す動作の筋肉
②上半身・下半身の引く動作の筋肉

具体的なトレーニングメニューは下記の記事に記載しています。

▼詳細記事

仕事などが忙しい週は、週二回の筋トレですませる場合も少なくありません。そこで、もっとも効率的な週二回の部位分割トレーニングの具体的な筋肉部位の分け方と、自宅・ジムそれぞれでの筋トレメニュープログラムをご紹介します。

週4回のトレーニングの場合

①上半身の押す動作の筋肉
②下半身の押す動作の筋肉
③上半身の引く動作の筋肉
④下半身の引く動作の筋肉

具体的なトレーニングメニューは下記の記事に記載しています。

▼詳細記事

筋トレ中級者以上に効果的な一週間のプログラムの組み方が、週四回の部位分割筋トレ=スプリットトレーニングです。その具体的な筋肉部位の分け方と、自宅・ジムそれぞれでの筋トレメニューをご紹介します。部位分割筋トレ(スプリットトレーニング)とは全身

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