昨今はいわゆる「女性の筋トレブーム」の影響もあり、女性の自宅筋力トレーニングの実施、トレーニングジムへの進出、ひいてはパワーリフティング競技をはじめとしたウエイト競技への進出も目立ってきました。
また、20代だけでなく30代、40代、50代と幅広い年齢層の女性にトレーニング習慣が広まりつつあります。
とは言え、現状のトレーニング情報は男性の筋力増加・筋肥大トレーニングをベースとした情報がまだまだ主流であり、女性の筋力トレーニングにおいては適さない理論も含まれているケースがあります。
本記事では、一般的な女性が筋力トレーニングに取り組む目的である健康的なダイエット運動に適切なトレーニング方法・一週間のプログラムの組み方について解説します。
なお、ダイエット本来の意味は、ただ痩せる(体重減少)という意味ではなく、健康的に筋密度や筋量を増加させ、基礎代謝の高く体脂肪率が適切な体型・体質を目指すことであり、それが確実に健全で美しい身体になるための正しい手法です。
この意味では、筋力トレーニングはジムのみならず自宅でも実施できる、女性にとって優れたダイエット運動メニュープログラムと言えます。
本記事での「ダイエット」はこれらのような認識・意味で表記しています。
目次
- 1 ダイエット・筋力トレーニングに関する公的記載
- 2 筋力トレーニングとは
- 3 女性にとっての筋トレの効果・メリット
- 4 女性が筋力トレーニングに取り組むための基礎知識
- 5 ①筋肉の正しい名称と作用
- 6 ②筋繊維の種類とトレーニング目的別の負荷設定
- 7 ③超回復理論にのっとったトレーニングプログラム
- 8 ④筋力トレーニングの種類と特性
- 9 ⑤具体的な週3回のトレーニングの実施方法
- 10 さらに詳しい女性の筋力トレーニング
- 11 サーキットトレーニング
- 12 40代女性の筋力トレーニング
- 13 バランスボールトレーニング
- 14 女性のダイエット運動
- 15 筋力トレーニングの効果が出る期間
- 16 筋力トレーニングと体重
- 17 筋肉部位別のトレーニング方法
- 18 女性向き筋トレ種目の具体的実施方法
- 19 女性の部位別トレーニング一覧
- 20 筋力トレーニングと食事の基礎知識
- 21 筋力トレーニング情報ページ
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ダイエット・筋力トレーニングに関する公的記載
厚生労働省によるダイエットに関する記載
一般的なダイエットは、身体活動などで消費するエネルギーよりも、食事で摂取するエネルギーを少なくすることで体重を減らします。一日の基礎代謝量は、成人男性約1,500キロカロリー、成人女性で約1,150キロカロリーです。
極端に摂取量を制限したり特定の食品のみを摂取する偏ったダイエットは、一時的には体重の減量が期待できますが、ストレスがたまるうえに必須栄養素の摂取量が不足し
(中略)
規則正しい生活を送り、食事ではエネルギー量(カロリー)を計算して、決して無理な状態とならないように調整しつつ、適度な運動を長く続けることが、ダイエットを成功させる秘訣です。
引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-090.html
厚生労働省によるダイエット運動に関わる記載
フィットネスとは元来は体力という意味ですが、近年は健康の維持・増進を目指して体組成(体脂肪率)の正常化・心肺機能の向上・筋力強化・筋持久力や柔軟性の向上などを行う運動のことを表すようになりました。
主な運動として、ジョギング・水泳・エアロビクスダンス・ウォーキング・サイクリング・筋肉トレーニング・ヨガ・ティラピス・ストレッチングなどがあります。
引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-078.html
筋力トレーニングとは
筋力トレーニング(きんりょくトレーニング)とは、骨格筋の出力・持久力の維持向上や筋肥大を目的とした運動の総称。目的の骨格筋へ抵抗(resistance)をかけることによって行うものは、レジスタンストレーニングとも呼ばれる。抵抗のかけ方にはさまざまなものがあるが、重力や慣性を利用するものや、ゴムなどによる弾性を利用するもの、油圧や空気圧による抵抗を用いるものが一般的である。重力による抵抗を利用する場合は特に、ウエイトトレーニングとも呼ばれる。
女性にとっての筋トレの効果・メリット
大胸筋:デコルテやバストの土台がボリュームアップされる
大胸筋の筋トレで、デコルテやバストの土台部分のボリュームがアップします。なお、食事制限をともなったダイエットと並行して実施するとバスト自体のボリュームは下がります。
背筋群:美しい姿勢と広がりのある上半身になる
広背筋を鍛えることで上半身にゆるやかな広がりができ、これにより、腹部のくびれが強く印象付けられる体形ラインになります。
僧帽筋を鍛えることで猫背が解消され、これにより前方に張り出し感のある胸まわりになります。
脊柱起立筋を鍛えることで、すっきりと背すじが伸びた美姿勢になります。
三角筋:美しい上半身バランスになる
三角筋を鍛えることでゆるやかに肩幅が増して上半身に広がりができ、視覚的にくびれが印象付けられる体形ラインになります。
上腕三頭筋:二の腕のたるみがなくなる
上腕三頭筋を鍛えることで二の腕後ろ側のたるみが解消され、細くすっきりとした二の腕になります。
上腕二頭筋:二の腕が細くなる
上腕二頭筋を鍛えることで二の腕の前側がすっきりと細くなります。
腹筋群:お腹が引き締まりくびれができる
腹筋群を鍛えることでお腹周りは細くなり、くびれのある体形ラインになります。
下半身:しなやか感とハリが出る
大腿四頭筋を鍛えることで、太もも全体が細く美しいラインになります。
ハムストリングスを鍛えることで、ヒップアップした美しい後ろ姿の体形ラインになります。
内転筋群を鍛えることで内もものたるみ減少し、すっきりと細い下半身の体形ラインになります。
▼関連記事
女性が筋力トレーニングに取り組むための基礎知識
女性が筋力トレーニングに取り組むにあたり、まず知っておくべき知識が、①筋肉の正しい名称と作用、②筋繊維の種類と特徴とトレーニング負荷回数設定、③超回復理論に基づいたトレーニング頻度、④トレーニング方法ごとの長所・短所、の四点でこれらを総合して、⑤一週間の具体的なトレーニングプログラムを組み立て、実施していくことが重要です。
①筋肉の正しい名称と作用
女性に多く使用されている筋肉の俗称の正式名称は以下の通りです。
主たる骨格筋の正式な名称
俗称 | 正式な筋肉名称 |
胸の筋肉 | 大胸筋(だいきょうきん) |
背中の筋肉 | 広背筋(こうはいきん) |
首の筋肉 | 僧帽筋(そうぼうきん) |
肩の筋肉 | 三角筋(さんかくきん) |
二の腕裏の筋肉 | 上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん) |
二の腕前の筋肉 | 上腕二頭筋(じょうわんにとうきん) |
お腹の筋肉 | 腹筋群(ふっきんぐん) |
腰の筋肉 | 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん) |
お尻の筋肉 | 臀筋群(でんきんぐん) |
太ももの筋肉 | 大腿四頭筋(だいたいしとうきん) |
内ももの筋肉 | 内転筋群(ないてんきんぐん) |
裏ももの筋肉 | ハムストリングス |
ふくらはぎ | 下腿三頭筋(かたいさんとうきん) |
筋力トレーニングの対象となる主な骨格筋は、その連動性と共働関係から以下のようにグループ分けされるのが一般的です。それぞれの筋肉名称と主な作用は下記の通りです。
1.上半身前面(押す動作)のグループ
大胸筋:上腕を前方に押し出し閉じる
三角筋:上腕を上・前・横・後ろに上げる
上腕三頭筋:肘関節を伸展させる
前腕伸筋群:手首関節を伸展させる
腹筋群:体幹を屈曲・回旋させる
このほかに、小胸筋・前鋸筋・肘筋などの深層筋も含まれます。
2.上半身後面(引く動作)のグループ
僧帽筋:肩甲骨を引き寄せる
広背筋:上腕を上・前から引き寄せる
上腕二頭筋:肘関節を屈曲させる
前腕屈筋群:手首関節を屈曲させる
脊柱起立筋:体幹を伸展させる
このほかに、菱形筋・大円筋・回旋筋腱板。上腕筋などの深層筋も含まれます。
3.下半身前面(押す動作)のグループ
腸腰筋群:股関節を屈曲させる
大腿四頭筋:肘関節を伸展させる
下腿三頭筋:足首関節を伸展させる
4.下半身後面(引く動作)のグループ
臀筋群:股関節を伸展させる
ハムストリングス:膝関節を屈曲させる
内転筋群:大腿を内転させる
女性のための筋肉図鑑
女性が鍛えるべき筋肉とその作用を解説したものが下記の記事です。
体幹インナーマッスル図鑑
インナーマッスルの名称・作用と体幹トレーニングの実施方法については下記の記事をご参照ください。
②筋繊維の種類とトレーニング目的別の負荷設定
筋力トレーニングの対象となる骨格筋は、筋繊維が束状になって構成されていますが、その筋繊維には大きく「遅筋」と「速筋」があり、速筋は「筋繊維タイプ2a」と「筋繊維タイプ2b」に分けられます。それぞれの特性と筋力トレーニングでの負荷設定は以下の通りです。
遅筋(筋繊維タイプ1)
持久的な(持続的な)収縮の主体となる筋繊維で、筋トレによってあまり筋肥大しない特性を持ちます。このため、ダイエット系トレーニングで対象となる筋繊維です。
筋力トレーニングでは20回以上の反復回数で限界が来る、軽めの重さ(低負荷設定)でセットを実施します。
速筋(筋繊維タイプ2a)
持久要素もある瞬発的収縮の主体となる筋繊維で、筋トレによって中程度に筋肥大する特性を持ちます。このため、ボディメイク系トレーニングで対象となる筋繊維です。
筋力トレーニングでは12~15回の反復回数で限界が来る、やや重めの重量(中負荷設定)でセットを実施します。
速筋(筋繊維タイプ2b)
瞬発的な運動において爆発的な速い収縮(Fast)をし、グリコーゲン(Glycogen)を消費することからFG筋とも別称されます。レジスタンストレーニングで鍛えると強く筋肥大します。陸上競技で例えるなら、100~200m走に必要な筋肉です。
筋力トレーニングでは6~10回の反復回数で限界が来る、かなり重めの重量(高負荷設定)でセットを実施します。
一般的な女性のトレーニングの負荷回数設定
このようなことから、一般的な女性の筋力トレーニングにおいては、基本的には遅筋(筋繊維タイプ1)をターゲットに20回以上の反復回数で限界がくるような低負荷高レップスでセットを実施し、部分的なボリュームアップや筋力アップを狙う部位は速筋(筋繊維タイプ2a)をターゲットに15回前後のレップスで実施します。
なお、パワーリフティング競技など瞬発力を要するスポーツの補助目的で筋力トレーニングを行う場合は、速筋(筋繊維タイプ2b)をターゲットにして高負荷トレーニングを行います。
厚生労働省による筋繊維に関する記載
骨格筋を構成している筋繊維には大きく分けて速筋と遅筋の2種類があります。速筋は白っぽいため白筋とも呼ばれます。収縮スピードが速く、瞬間的に大きな力を出すことができますが、長時間収縮を維持することができず張力が低下してしまいます。遅筋は赤みがかった色から赤筋とも呼ばれます。収縮のスピードは比較的遅く、大きな力を出すことはできませんが、疲れにくく長時間にわたって一定の張力を維持することができます。
引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-026.html
③超回復理論にのっとったトレーニングプログラム
筋力トレーニングを行い筋繊維に負荷をかけると、筋繊維はわずかな裂傷を負い、一定の回復期間の後にトレーニング前よりも強く・太くなって回復します。この生体反応を「超回復」と呼び、筋力トレーニングとは、計画的に超回復を繰り返すことにより筋肉を強くしていく行為です。
このため、筋肉に対してレジスタンス負荷をかける頻度・間隔には十分に留意してトレーニングプログラムを組み立てる必要があります。
骨格筋の超回復期間には、それぞれ固有の回復時間があり、それは年齢や性別によって左右されますが、20~30代男性の場合、おおよそ以下のようになります。
筋肉部位ごとの超回復期間
・大胸筋:48時間
・三角筋:48時間
・上腕三頭筋:48時間
・僧帽筋:48時間
・広背筋:72時間
・上腕二頭筋:48時間
・腹筋群:24時間
・脊柱起立筋:72時間
・大臀筋:48時間
・大腿四頭筋:72時間
・ハムストリングス:72時間
・前腕筋群:24時間
・下腿三頭筋:24時間
なお、加齢とともに超回復期間は最大2倍程度まで長くなります。また、女性は男性に比べると筋肉合成に関わるホルモン分泌量が少ないため、男性よりも超回復期間が長くなる傾向にあります。
このような、超回復理論にのっとり効率的に全身をトレーニングしていくためには、全身の筋肉を連動性によっていくつかのグループに分け、ローテーションで鍛えていく「部位分割法|スプリットトレーニング」が最適です。その具体的なローテーションの組み方は以下の通りです。
週2回のトレーニングの場合
①上半身・下半身の押す動作の筋肉
②上半身・下半身の引く動作の筋肉
週3回のトレーニングの場合
①上半身の押す動作の筋肉
②下半身の筋肉
③上半身の引く動作の筋肉
週4回のトレーニングの場合
①上半身の押す動作の筋肉
②下半身の押す動作の筋肉
③上半身の引く動作の筋肉
④下半身の引く動作の筋肉
なお、もっとも標準的な週3回の女性向き部位分割プログラム(自宅・ジム)は下記の記事をご参照ください。
▼女性の週3トレーニング具体例
厚生労働省による超回復とトレーニング頻度に関する記載
筋肉には疲労からの回復の時間が必要です。レジスタンス運動は標的の筋肉に負荷を集中する運動ですから、その筋肉に十分な回復期間としてトレーニング間隔をあける必要があります。毎日行うのではなく、2-3日に一回程度、週あたり2-3回行うくらいの運動頻度が推奨されます。
引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-058.html
筋肉はレジスタンス運動を行うと筋線維の一部が破断されます。それが修復される際にもとの筋線維よりも少し太い状態になります。これを「超回復」と呼び、これを繰り返すと筋の断面積が全体として太くなり筋力が上がります。筋力のトレーニングはこの仕組みを利用して最大筋力に近い負荷でレジスタンス運動し、筋が修復されるまで2~3日の休息ののち、またレジスタンス運動でトレーニングということの繰り返しによって行われます。
引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-092.html
④筋力トレーニングの種類と特性
1.自重トレーニング
自重トレーニングはよく「ウエイトトレーニングではない」と誤解され、そのため「毎日実施してもよい」などと言われますが、正式には”Self Weight Training”、つまりセルフウエイトトレーニングと呼ばれる自身の体重を負荷ウエイトに使うウエイトトレーニングの一種です。このため、他のウエイトトレーニングに準じ、超回復理論にのっとりプログラムを組んでいく必要があります。
なお、自重トレーニングは筋力トレーニングに初めて取り組む方にとっては手軽で、トレーニング入門には適切な方法ですが、ダンベルやバーベルを使ったフリーウエイトトレーニングほどの高負荷トレーニングは不可能ですので、本格的に身体作りを行いたい場合は、やはりフリーウエイトトレーニングを習得・実施していく必要があります。
2.チューブトレーニング
チューブトレーニングはダンベルトレーニングに比べて器具がかさばらず、高負荷トレーニングの必要性が少ない女性の筋力トレーニング方法として有効です。また、自重トレーニングの負荷追加や仕上げにトレーニングとしても有効です。
3.ダンベルトレーニング
ダンベルトレーニングは、フリーウエイトトレーニングの入門として自宅で行うこともできる方法です。複数の関節と筋肉を同時に動かす「複合関節運動|コンパウンド種目」しかない自重トレーニングに対し、単一の筋肉だけを集中的に鍛えられる「単関節運動|アイソレーション種目」が豊富なことが特徴です。
このように、ダンベルトレーニングは自重トレーニングから一歩進んだ自宅でのトレーニング方法として有効です。また、筋肉の稼動域が広いのもメリットで、ジムでのマシンやバーベルを使ったトレーニングの仕上げとしても最適です。
なお、ウエイトを片手で保持することから、同じフリーウエイトトレーニングのバーベルトレーニングに比べると高重量を扱えないというデメリットがあります。
4.マシーントレーニング
一般的なケースとして、自宅での自重トレーニング・ダンベルトレーニングを経験し、さらにレベルの高いトレーニングを目指してジムに通うようになった方が、最初に実施するのがマシントレーニングです。
マシントレーニングは動作起動がマシンによって支えられているため、初心者の方でも比較的簡単に高負荷トレーニングを実施できるのがメリットです。しかしながら、反面、動作起動のブレを止めるための体幹インナーマッスルが鍛えにくいというデメリットがあります。
ですので、最終的には高負荷かつ同時にインナーマッスルも強化できるバーベルトレーニングを中心に、補助的にマシントレーニングやダンベルトレーニングを行っていくのが、ジムにおける本格的な筋力トレーニングの在り方です。
5.バーベルトレーニング
全てのウエイトトレーニングの基礎となり、また、もっとも効果の高い筋力トレーニングがバーベルトレーニングです。両手でウエイトを扱うため高重量が扱いやすく、動作起動が完全に自身で制御できるため個人の特性に合わせたトレーニングの実施が可能です。
反面、動作フォームなど技術の習得が必要となり、専門家の指導下で実施することが必要になります。
また、バーベルトレーニングのなかでも「BIG3」と呼ばれるバーベルベンチプレス・バーベルデッドリフト・バーベルスクワットは、この3種目だけ実施していっても十分に全身の筋肉が強化できるとされています。
なお、パワーリフティング競技の3種目は、このバーベルベンチプレス・バーベルデッドリフト・バーベルスクワットの挙上重量によって競われます。
ウェイトトレーニング(Weight Training)は、筋力トレーニングの1種目。バーベル、ダンベル、マシンまたは自重などを使い筋肉に負荷をかけ体を鍛えるトレーニング。主に筋力の増大、またはそれに伴う筋肉の増量などを目的とするトレーニングの総称。
狭義にはバーベルやダンベル、専用のトレーニングマシンを使用したトレーニングであり、広義にはそれに自重を利用したトレーニングも含む。
⑤具体的な週3回のトレーニングの実施方法
自宅でのダイエット部位分割筋トレ
週1回目のトレーニング
①腕立て伏せまたはヒンズープッシュアップまたはチューブチェストプレスまたはダンベルプレスを2~3セット
②チューブチェストフライまたはダンベルフライを1~2セット
②ダンベルプルオーバーを1~2セット
③パイクプッシュアップまたはチューブアップライトロウまたはダンベルアップライトロウを2~3セット
④チューブフェイスプルまたはダンベルフェイスプルを1~2セット
⑤ベンチディップスまたはチューブキックバックまたはダンベルフレンチプレスまたはダンベルキックバックを1~2セット
⑥カールアップクランチを1~2セット
週2回目のトレーニング
①自重スクワットまたはチューブスクワットまたはチューブレッグプレスまたはダンベルスクワットを2~3セット
②ブルガリアンスクワットを1~2セット
③ワイドスクワットまたはチューブアダクションンを1~2セット
④ダンベルレッグエクステンションを1~2セット
⑤チューブレッグカールまたはダンベルレッグカールを1~2セット
週3回目のトレーニング
①斜め懸垂またはチューブローイングまたはダンベルローイングを2~3セット
②チューブラットプルダウンを1~2セット
③バックエクステンションまたはチューブグッドモーニングを2~3セット
⑤カールアップクランチを1~2セット
ジムでのダイエット部位分割筋トレ
週1回目のトレーニング
➀マシンチェストプレスまたはスミスマシンベンチプレスまたはバーベルベンチプレスを2~3セット
➁マシンチェストフライを1~2セット
➂マシンショルダープレスまたはバーベルアップライトロウ2~3セット
④ケーブルプレスダウンまたはケーブルキックバックまたはバーベルフレンチプレスを2~3セット
⑤マシンクランチを2~3セット
週2回目のトレーニング
➁マシンレッグエクステンションを2~3セット
➂マシンレッグカールを2~3セット
④マシンアダクションを2~3セット
週3回目のトレーニング
➀ケーブルローイングまたはスミスマシンデッドリフトまたはバーベルデッドリフトを2~3セット
➁ラットプルダウンを2~3セット
➂ケーブルプルオーバーを2~3セット
④ハイパーバックエクステンションを2~3セット
⑥マシンクランチを2~3セット
さらに詳しい女性の筋力トレーニング
また、さらに詳しい女性向きの一週間プログラム例は下記の記事をご参照ください。
▼詳細記事
サーキットトレーニング
サーキットトレーニングは、一度に全身をくまなく鍛えられ、かつ有酸素運動効果も高いため、健康作りやダイエットに有効なトレーニングメニューです。
下記の記事では、その基本理論と効果的なやり方および具体的な組み方例をご紹介しています。
40代女性の筋力トレーニング
昨今ではいわゆるアラフォーと呼ばれる40代女性の筋力トレーニングも盛んになってきています。
下記の記事では、新陳代謝の活発な20代~30代前半と違い、この年齢層ならではのトレーニングでの注意点やメニューの組み方について解説しています。
バランスボールトレーニング
下記の記事では、自宅で気軽に取り組め、楽しみながら体幹インナーマッスルを鍛えることができるバランスボールトレーニングの実施方法について解説しています。
女性のダイエット運動
筋力トレーニングの効果が出る期間
下記の記事では、筋力トレーニングの効果とその成果が出るまでの期間について、女性のダイエットトレーニングのケースで解説しています。
筋力トレーニングと体重
ダイエットと言えば、どうしても気にしてしまうのが体重ですが、これは筋力トレーニングによるダイエットとは相反する場合があります。
それは、単位体積あたりの筋肉と脂肪の重量差に起因していますが、詳しくは下記の記事で解説しています。
筋肉部位別のトレーニング方法
大胸筋のトレーニングメニュー
①腕立て伏せなど自重トレーニングでアップ(1セット)
②ダンベルプレス・マシンチェストプレス・バーベルベンチプレスなど複合関節種目を行う(3セット前後)
③ダンベルフライ・マシンチェストフライなど単関節種目で仕上げる(1セット)
④ダンベルプルオーバー・バーベルプルオーバーなど胸郭トレーニングを行う(1セット)
▼詳細記事
三角筋のトレーニングメニュー
①パイクプッシュアップなど自重トレーニングでアップ(1セット)
②ダンベルショルダープレス・マシンショルダープレス・バーベルショルダープレスなど複合関節種目を行う(2セット前後)
③サイドレイズ系種目やリアラテラルレイズ系種目など単関節種目で仕上げる(1セット)
▼詳細記事
上腕三頭筋のトレーニングメニュー
①ベンチディップスなど自重トレーニングでアップ(1セット)
②ナローベンチプレスなど複合関節種目を行う(2セット前後)
③ダンベルキックバック・ケーブルプレスダウン・バーベルフレンチプレスなど単関節種目で仕上げる(1セット)
▼詳細記事
背筋群のトレーニングメニュー
①斜め懸垂・懸垂など自重トレーニングでアップ(1セット)
②ダンベルデッドリフト・ダンベルローイング・ケーブルローイング・ケーブルラットプルダウン・バーベルデッドリフト・バーベルベントオーバーローなど複合関節種目を行う(3セット前後)
③ダンベルシュラッグ・ダンベルリバースフライ・バーベルシュラッグなど単関節種目で仕上げる(1セット)
④バックエクステンション・ダンベルグッドモーニングなど脊柱起立筋の種目を行う(1セット)
▼詳細記事
上腕二頭筋のトレーニングメニュー
①逆手懸垂など自重トレーニングでアップ(1セット)
②ダンベルカール・ケーブルカール・バーベルカールなど単関節種目を行う(3セット前後)
▼詳細記事
腹筋群のトレーニングメニュー
①カールアップクランチ・ダンベルクランチ・マシンクランチなど腹直筋上部種目を行う(2セット)
②レッグレイズ・ダンベルレッグレイズなど腹直筋下部種目を行う(2セット)
③クランチツイスト・ダンベルサイドベント・トルソーマシンローテーションなど腹斜筋種目を行う(2セット前後)
下半身のトレーニングメニュー
①自重スクワットなど自重トレーニングでアップ(1セット)
②ダンベルスクワット・マシンレッグプレス・バーベルスクワットなど複合関節種目を行う(3セット前後)
③ダンベルレッグエクステンション・マシンレッグエクステンションなど大腿四頭筋種目で仕上げる(1セット)
④ダンベルレッグカール・マシンレッグカールなどハムストリングス種目で仕上げる(1セット)
⑤マシンアダクションなど内転筋群種目で仕上げる(1セット)
▼詳細記事
女性向き筋トレ種目の具体的実施方法
膝つき腕立て伏せ(大胸筋)
膝つき腕立て伏せは、床に膝をついて行う低負荷の腕立て伏せバリエーションです。背すじを伸ばし、セット中は常に肩甲骨を寄せて大胸筋に負荷を集中させることがポイントです。
パイクプッシュアップ(三角筋)
パイクプッシュアップは、大きく腰を曲げ、斜め後ろに身体を押し出す腕立て伏せバリエーションで、特に三角筋に負荷が集中します。
ダイヤモンドプッシュアップ(上腕三頭筋)
ダイヤモンドプッシュアップは、親指と人差し指で菱形を作って行う腕立て伏せバリエーションで、特に上腕三頭筋に対して負荷がかかります。
ベンチディップス(上腕三頭筋)
逆腕立て伏せ(ベンチディップス)は、背面側に手をついて構えることで、上腕三頭筋に負荷を集中させられる腕立て伏せ系の自重トレーニングです。
足を台に乗せて構えることで、さらに負荷を高めることができます。
フロントプランク(腹筋群)
一般的な動的トレーニング(短縮性収縮)と違い、動かずに姿勢を維持することで筋肉に負荷を加える静的トレーニング(等尺性収縮)が体幹トレーニングです。
そのなかでも、腹直筋の代表的なトレーニング種目がフロントプランクです。
肘をついて床にうつ伏せになり、背すじを伸ばしたまま静止し、30秒~2分程度の静止を1セットとして行います。
カールアップクランチ(腹筋群)
カールアップクランチは腰椎への負担の少ない腹筋運動で、膝を立てて行うことが特徴です。身体を伸ばしたポイントで腰を反らせて反動を使うと、腰椎に強い負担となりますで十分に気をつけて動作を行ってください。
斜め懸垂(背筋群)
懸垂は背筋群にとても有効な種目ですが、女性では、懸垂が一回以上できないことがほとんどです。懸垂ができない、または必要回数の反復ができないという人は、まず斜め懸垂(インバーテッドロー)から背筋トレーニングを始めるとよいでしょう。
動作の基本はノーマル懸垂と同じで、胸をバーにつけにいくイメージで身体を引き寄せ、肩甲骨を寄せきって背筋群を完全収縮させるようにしてください。
なお、専用に器具がなくても自宅にある机を流用して実施可能です。
スクワット(下半身前側)
自重スクワットの基本となるのが、ノーマルスクワットで下半身全体に有効です。スクワット運動は大きく二つの動作、すなわち立ち上がる動作としゃがむ動作に分けられ、それぞれで負荷のかかる筋肉部位が異なります。
もっとも大切な動作ポイントは「膝をつま先よりも前に出さない」ということで、これは膝関節・靭帯に過負荷がかからないようにするために非常に重要なことです。
膝がつま先を越えるまでは筋力で体重を支えていますが、膝がつま先よりも前に出た時点で体重は膝の靭帯の張力で支えてしまう状態になります。十分に留意してください。
また、スクワット系運動においては膝の向きとつま先の向きを揃えることも大切で、この向きが揃っていないと膝関節に「ねじれ負荷」がかかってしまうので注意が必要です。
効果的に筋肉に負荷をかけるためのポイントとしては、背すじを伸ばす(背中を丸めない)ことが重要で、これは背すじを伸ばす意識だけでなく、目線を上に向けてセットを行うことで大幅に改善されます。
ブルガリアンスクワット(後ろ側)
ブルガリアンスクワット(ワンレッグスクワット)は、下半身後ろ側に負荷をかけられるスクワットのバリエーションで、特に後ろに置いた脚を主働にして動作を行うことで、ハムストリングスや臀筋群に有効です。
サイドランジ(下半身内側)
サイドランジは内ももの筋肉・内転筋群に効果の高いスクワットバリエーションです。特に内転筋群に負荷を集中させたい場合は、伸ばしたほうの脚を主働にし、その脚で身体全体を引き寄せるように動作を行います。
ダンベルプレス(大胸筋)
ダンベルプレスは、肩甲骨をしっかりと寄せたままで動作を行うことが大切です。肩甲骨の寄せ方が甘い、または途中で緩むと大胸筋ではなく三角筋に負荷がかかりますので注意してください。
女性の場合、大胸筋のなかでも上部を刺激することが一般的ですので、フラットダンベルプレスではなく、斜め上方にダンベルを押し上げる軌道のインクラインダンベルプレスが適しています。
また、インクラインベンチがない環境では、逆手で行うリバースグリップダンベルプレスが有効です。
ダンベルフライ(大胸筋)
ダンベルフライは、肩甲骨をしっかりと寄せた状態で行うことが大切で、肩甲骨の寄せ方が弱かったり、途中で緩んでしまうと大胸筋ではなく三角筋に負荷がかかってしまうので注意が必要です。
また、腕を閉じたポジションで軽くあごを引いて腕を押し出す動きを加えることで、さらに大胸筋が強く収縮します。
なお、女性の場合は大胸筋上部に負荷が強くかかるインクラインダンベルフライを行うのが一般的です。
ダンベルプルオーバー(大胸筋または広背筋)
ダンベルプルオーバーは、肘の角度によって負荷のかかる筋肉部位が大胸筋から広背筋に変化する、少し特殊なトレーニング種目です。
大胸筋に負荷をかけたい場合は、肘を曲げて行いますが、これをベントアームプルオーバーと呼びます。
また、広背筋に負荷をかけたい場合は、肘を伸ばして行いますが、これをストレートアームプルオーバーと呼びます。
いずれの場合も、ターゲットにした筋肉を意識的に収縮させることで効率的に負荷を加えることが可能です。
ダンベルフレンチプレス(上腕三頭筋)
ダンベルフレンチプレスは、肘の位置を動かさないようにすることが大切で、動作中に肘の位置が前後してしまうと、負荷が上腕三頭筋から逸れて大胸筋や背筋群にかかってしまうので注意してください。
ダンベルキックバック(上腕三頭筋)
ダンベルキックバックは、肘の位置を動かさないようにすることが大切です。動作中に肘の位置が前後してしまうと、負荷が上腕三頭筋から逸れて背筋群にかかってしまうので注意してください。
また、肘を伸ばしたポジションで前腕を回内(手の平が上を向く方向に回す)することで、上腕三頭筋がより強く収縮します。
ダンベルデッドリフト(背筋群)
ダンベルデッドリフトは、背中が丸まらないように動作を行うことが大切です。このためには、胸を張り、やや上方に視線を向けて動作することが有効です。
また、ダンベルデッドリフトにはいくつかの構え方がありますが、女性の背中のトレーニングとしては、足を肩幅より狭く構え、足の外側でダンベルを保持するヨーロピアンスタイルが適しています。
ダンベルローイング(背筋群)
ダンベルローイングのなかでも女性にとって取り組みやすいのは、片手をベンチなどにつき、片手でダンベルを引き上げるワンハンドダンベルローイングです。
本種目は、ダンベルを下ろしたときに肩甲骨を離してしっかりと背筋群をストレッチし、ダンベルを引き上げるときにしっかりと肩甲骨を寄せて背筋群を収縮させることが大切です。
また、背中が丸まらないように姿勢を作ることも重要で、このためには前方に目線を置くことが有効です。
ダンベルカール(上腕二頭筋)
ダンベルカールは、肘の位置を動かさないように動作することが大切で、肘を前後に動かしてしまうと負荷が僧帽筋に逸れてしまいますので注意してください。
また、本種目はダンベルを上げるときの短縮性収縮(コントリック収縮)だけでなく、負荷に耐えながら下ろすときの伸張性収縮(エキセントリック収縮)で効かせることも重要です。
ダンベルスクワット(下半身)
ダンベルスクワットは、膝関節を保護するためにも「膝をつま先よりも前に出さない」ことが大切です。このためには、椅子に座る要領で、やや斜め後ろに腰を下ろすことが有効です。
また、負荷を下半身に集中させるとともに、腰痛リスクを避けるために背中が丸まらないようにすることも重要で、このためには胸を張り、視線を上方に置くことが有効です。
なお、腰を下ろす深さは、太ももが床と平行になる高さを目安とするとよいでしょう。
マシンチェストプレス(大胸筋)
マシンチェストプレスは、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切です。肩甲骨の寄せ方が不完全であったり、途中で緩んでしまうと、負荷が大胸筋ではなく三角筋にばかりかかってしまうので注意してください。
また、腕を押し出したポジションでやや顎を引くことで、大胸筋がよりいっそう強く収縮します。
なお、女性の場合は大胸筋上部をターゲットにして、腕を斜め除法に押し出す軌道で行うインクラインマシンチェストプレスを行うのが一般的です。
マシンチェストフライ(大胸筋)
マシンチェストフライは、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切で、肩甲骨の寄せ方が不完全であったり、途中で緩んでしまうと肩関節に負担がかかりますので注意してください。
女性の場合は、大胸筋上部内側をターゲットにして斜め上方へ腕を閉じる軌道のインクラインマシンチェストフライを行うのが一般的です。
ケーブルプレスダウン(上腕三頭筋)
ケーブルプレスダウンは、肘の位置を動かさないようにしっかりと固定することが大切で、肘が前後してしまうと負荷が背筋群に逸れてしまいますので注意してください。
ケーブルキックバック(上腕三頭筋)
ケーブルキックバックは、肘の位置を動かさないようにしっかりと固定して実施することが大切です。動作中に肘の位置が前後してしまうと、負荷が背筋群にかかってしまうので注意してください。
また、ロープアタッチメントを用いて、肘を伸ばしたポジションで前腕を回内(手の平が上を向く方向に回す)することで、上腕三頭筋がより強く収縮します。
ケーブルローイング(背筋群)
ケーブルローイングは、腕を伸ばしたスタートポジションで肩甲骨を開放し、腕を引き寄せたフィニッシュポジションで肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させることが大切です。
また、背中が丸まらないようにすることも重要で、このためには視線を上方に置くことが有効です。
なお、女性の場合は狭い手幅で背中の中央部をターゲットにするナローグリップ(パラレルグリップ)ケーブルローイングを行うのが主流です。
ラットプルダウン(背筋群)
ラットプルダウンは、スタートポジションで肩甲骨を開放し、フィニッシュポジションではしっかりと肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させることが大切です。
また、背中が丸まらないように視線を上方に置くことがポイントです。
なお、女性の場合は広背筋中央部をターゲットにして、パラレルグリップやリバースグリップで行うのが主流です。
ケーブルカール(上腕二頭筋)
ケーブルカールは、肘の位置を動かさないように動作することが大切で、肘を前後に動かしてしまうと負荷が僧帽筋に逸れてしまいますので注意してください。
また。本種目はダンベルを上げるときの短縮性収縮(コントリック収縮)だけでなく、負荷に耐えながら下ろすときの伸張性収縮(エキセントリック収縮)で効かせることも重要です。
マシンレッグプレス(下半身)
マシンレッグプレスは、膝関節保護のために構えたときに膝がつま先よりも上にならないようにすることが大切です。
また、ウエイトを下ろした位置で膝の角度が90度よりも鋭角にならないようにシートを調節することも重要です。
なお、セット終盤で手を膝に当ててセルフ補助(チーティング法)を行うこともできます。
マシンレッグエクステンション(大腿四頭筋)
マシンレッグエクステンションは、上半身を後ろに傾けないようにすることが大切です。上半身を後ろに傾けて動作を行うと、負荷が大腿四頭筋から腹筋群や腸腰筋群に逸れてしまいますので注意してください。
また、本種目は足を上げるときの短縮性収縮(コンセントリック収縮)だけでなく、ウエイト負荷に耐えながら足を下ろすときの伸長性収縮(エキセントリック収縮)で効かせることも重要です。
なお、膝を伸ばしたポジションでつま先を手前に向けると、大腿四頭筋がさらに強く収縮します。
マシンレッグカール(ハムストリングス)
マシンレッグカールは、背中が丸まらないようにすることが大切で、このためには前を向いて背すじが伸びるように構えることが有効です。
本種目は、足を上げるときの短縮性収縮(コンセントリック収縮)だけでなく、ウエイト負荷に耐えながら足を下ろすときの伸長性収縮(エキセントリック収縮)で効かせることも重要です。
なお、膝を曲げたポジションでつま先を伸ばすとハムストリングスや臀筋群がさらに強く収縮します。
マシンアダクション(内転筋群)
マシンアダクションは、高重量で実施するには不向きな種目で、軽めの重量でゆっくりと確実に効かせることが大切です。
また、足を閉じるときの短縮性収縮(コンセントリック収縮)だけでなく、ウエイト負荷に耐えながら足を開くときの伸長性収縮(エキセントリック収縮)で効かせることも重要です。
バーベルベンチプレス(大胸筋)
バーベルベンチプレスは、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作することが大切です。肩甲骨の寄せ方が不十分であったり、途中で緩んでしまうと負荷が大胸筋ではなく三角筋に集中してしまうので注意してください。
また、バーベルを押し上げたポジションで顎をやや引く動作を加えると、大胸筋がさらに強く収縮します。
なお、手首への負担を避け、なおかつダイレクトにウエイト負荷を筋肉にかけるために、常に手首と肘の真上でバーベルを保持することがポイントです。
バーベルデッドリフト(背筋群)
バーベルデッドリフトは、背中が丸まらないようにすることが大切で、このためには斜め上に目線を置くことが有効です。
また、しゃがんだポジションで膝がつま先より前に出ないように注意することが、膝関節の保護のために重要です。
なお、背筋群のトレーニングとしてバーベルデッドリフトを実施する場合は、足を肩幅程度に開き、足の外側でバーベルをグリップするヨーロピアンスタイルのほうが、より背筋群に対する負荷がかかりますので推奨されます。
バーベルスクワット(下半身)
バーベルスクワットは、背中が丸まらないようにすることが大切で、このためにはやや斜め上に目線を置くことが有効です。
また、膝関節保護のためにも、膝がつま先より前に出ないように注意してください。あわせて、膝の向きとつま先の向きを合わせる、つまり内股や外マタにならないようにすることも重要です。
なお、パワーリフティング競技ではボトムまでしゃがみますが、下半身トレーニングとして実施する場合は、太ももが床と平行になる程度のしゃがみ方で十分です。
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