自宅でも取り組め、初心者のフリーウエイトトレーニングとしても有効なのがダンベルトレーニングです。そのトレーニングメニューを筋肉部位別に解説するとともに、具体的な一週間のプログラムの組み方も例示します。
ダンベルトレーニングを実施していくのにあたり、まずは以下の基礎的な知識を理解し、身につけていただきたいと考えています。
①ダンベルトレーニングの特性
②トレーニング対象となる主な骨格筋の名称と作用
③筋繊維の種類とトレーニング目的別の負荷設定
④超回復理論にのっとったトレーニングプログラム
⑤各トレーニング種目の具体的な実施方法
トレーニング実施にあたり
なお、本格的なダンベルトレーニングの実施に際しては、自宅やいわゆるフィットネスジムなどではなく、フリーウエイトトレーニング専門のジムで実施することが器材の充実度やトレーナーの専門性の観点などから推奨されます。
ウエイトトレーニングとは
ウェイトトレーニング(Weight Training)は、筋力トレーニングの1種目。バーベル、ダンベル、マシンまたは自重などを使い筋肉に負荷をかけ体を鍛えるトレーニング。主に筋力の増大、またはそれに伴う筋肉の増量などを目的とするトレーニングの総称。
狭義にはバーベルやダンベル、専用のトレーニングマシンを使用したトレーニングであり、広義にはそれに自重を利用したトレーニングも含む。
目次
- 1 ①ダンベルトレーニングの特性
- 2 ②トレーニング対象となる主な骨格筋の名称と作用
- 3 ③筋繊維の種類とトレーニング目的別の負荷設定
- 4 ④超回復理論にのっとったトレーニングプログラム
- 5 具体的な週3回のトレーニングプログラム例
- 6 ダンベルの種類と特徴
- 7 大胸筋のダンベルトレーニング
- 8 背筋群のダンベルトレーニング
- 9 三角筋のダンベルトレーニング
- 10 上腕二頭筋のダンベルトレーニング
- 11 上腕三頭筋のダンベルトレーニング
- 12 腹筋群のダンベルトレーニング
- 13 下半身のダンベルトレーニング
- 14 筋力トレーニングの装備品
- 15 発達停滞期のトレーニングメソッド
- 16 筋力トレーニングと食事の基礎知識
- 17 筋力トレーニング情報ページ
当サイトのトレーニング記事は、トップアスリートの知見にのみ基づき制作されており、全日本3位以上実績者・日本代表選手経験者に限り執筆しています。執筆陣に関する詳細はこちらをご参照ください。また、当サイトでは厚生労働省・Wikipediaなどの公共性・信頼性の高いサイトの情報を元に科学的な根拠(エビデンス)を担保しています。それらについてはこちらの一覧をご参照ください。
①ダンベルトレーニングの特性
ダンベルトレーニングは、フリーウエイトトレーニングの入門として自宅で行うこともできる方法です。複数の関節と筋肉を同時に動かす「複合関節運動|コンパウンド種目」しかない自重トレーニングに対し、単一の筋肉だけを集中的に鍛えられる「単関節運動|アイソレーション種目」が豊富なことが特徴です。
このように、ダンベルトレーニングは自重トレーニングから一歩進んだ自宅でのトレーニング方法として有効です。また、筋肉の稼動域が広いのもメリットで、ジムでのマシンやバーベルを使ったトレーニングの仕上げとしても最適です。
なお、ウエイトを片手で保持することから、同じフリーウエイトトレーニングのバーベルトレーニングに比べると高重量を扱えないというデメリットがあります。
②トレーニング対象となる主な骨格筋の名称と作用
筋力トレーニングの対象となる主な骨格筋は、その連動性と共働関係から以下のようにグループ分けされるのが一般的です。それぞれの筋肉名称と主な作用は以下のようになります。
1.上半身前面(押す動作)のグループ
大胸筋:上腕を前方に押し出し閉じる
三角筋:上腕を上・前・横・後ろに上げる
上腕三頭筋:肘関節を伸展させる
前腕伸筋群:手首関節を伸展させる
腹筋群:体幹を屈曲・回旋させる
このほかに、小胸筋・前鋸筋・肘筋などの深層筋も含まれます。
2.上半身後面(引く動作)のグループ
僧帽筋:肩甲骨を引き寄せる
広背筋:上腕を上・前から引き寄せる
上腕二頭筋:肘関節を屈曲させる
前腕屈筋群:手首関節を屈曲させる
脊柱起立筋:体幹を伸展させる
このほかに、菱形筋・大円筋・回旋筋腱板。上腕筋などの深層筋も含まれます。
3.下半身前面(押す動作)のグループ
腸腰筋群:股関節を屈曲させる
大腿四頭筋:肘関節を伸展させる
下腿三頭筋:足首関節を伸展させる
4.下半身後面(引く動作)のグループ
臀筋群:股関節を伸展させる
ハムストリングス:膝関節を屈曲させる
内転筋群:大腿を内転させる
③筋繊維の種類とトレーニング目的別の負荷設定
筋トレの対象となる骨格筋は筋繊維から構成されており、その筋繊維には主に三種類があります。そして、それらはそれぞれ異なる収縮特性を持っており、トレーニング目的に合わせてターゲットにする筋繊維を考慮する必要があります。
遅筋(遅筋繊維Ⅰ)
持久的な(持続的な)収縮の主体となる筋繊維で、筋トレによってあまり筋肥大しない特性を持ちます。このため、ダイエット系トレーニングで対象となる筋繊維です。
筋力トレーニングでは20回以上の反復回数で限界が来る、軽めの重さ(低負荷設定)でセットを実施します。
速筋(速筋繊維Ⅱa)
持久要素もある瞬発的収縮の主体となる筋繊維で、筋トレによって中程度に筋肥大する特性を持ちます。このため、ボディメイク系トレーニングで対象となる筋繊維です。
筋力トレーニングでは12~15回の反復回数で限界が来る、やや重めの重量(中負荷設定)でセットを実施します。
速筋(速筋繊維Ⅱb)
瞬発的な運動において爆発的な速い収縮(Fast)をし、グリコーゲン(Glycogen)を消費することからFG筋とも別称されます。レジスタンストレーニングで鍛えると強く筋肥大します。陸上競技で例えるなら、100~200m走に必要な筋肉です。
筋力トレーニングでは6~10回の反復回数で限界が来る、かなり重めの重量(高負荷設定)でセットを実施します。
厚生労働省による筋繊維に関する記載
骨格筋を構成している筋繊維には大きく分けて速筋と遅筋の2種類があります。速筋は白っぽいため白筋とも呼ばれます。収縮スピードが速く、瞬間的に大きな力を出すことができますが、長時間収縮を維持することができず張力が低下してしまいます。遅筋は赤みがかった色から赤筋とも呼ばれます。収縮のスピードは比較的遅く、大きな力を出すことはできませんが、疲れにくく長時間にわたって一定の張力を維持することができます。
引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-026.html
④超回復理論にのっとったトレーニングプログラム
筋力トレーニングを行い筋繊維に負荷をかけると、筋繊維はわずかな裂傷を負い、一定の回復期間の後にトレーニング前よりも強く・太くなって回復します。この生体反応を「超回復」と呼び、筋力トレーニングとは、計画的に超回復を繰り返すことにより筋肉を強くしていく行為です。
このため、筋肉に対してレジスタンス負荷をかける頻度・間隔には十分に留意してトレーニングプログラムを組み立てる必要があります。
骨格筋の超回復期間には、それぞれ固有の回復時間があり、それは年齢や性別によって左右されますが、20~30代男性の場合、おおよそ以下のようになります。
筋肉部位ごとの超回復期間
・大胸筋:48時間
・三角筋:48時間
・上腕三頭筋:48時間
・僧帽筋:48時間
・広背筋:72時間
・上腕二頭筋:48時間
・腹筋群:24時間
・脊柱起立筋:72時間
・大臀筋:48時間
・大腿四頭筋:72時間
・ハムストリングス:72時間
・前腕筋群:24時間
・下腿三頭筋:24時間
なお、加齢とともに超回復期間は最大2倍程度まで長くなります。また、女性は男性に比べると筋肉合成に関わるホルモン分泌量が少ないため、男性よりも超回復期間が長くなる傾向にあります。
このような、超回復理論にのっとり効率的に全身をトレーニングしていくためには、全身の筋肉を連動性によっていくつかのグループに分け、ローテーションで鍛えていく「部位分割法|スプリットトレーニング」が最適です。その具体的なローテーションの組み方は以下の通りです。
▼詳細記事
部位分割トレーニング
筋力トレーニングの効率を上げるためには、一度に全身の筋肉全てを鍛えるのではなく、筋肉部位を2~4グループに分け、1日に1グループずつ一週間で2~4回の分割トレーニングを行うことが有効です。
週2回のトレーニングの場合
①上半身・下半身の押す動作の筋肉
②上半身・下半身の引く動作の筋肉
具体的なトレーニングメニューは下記の記事に記載しています。
▼具体的な週2回トレーニングメニュー
週3回のトレーニングの場合
①上半身の押す動作の筋肉
②下半身の筋肉
③上半身の引く動作の筋肉
具体的なトレーニングメニューは下記の記事に記載しています。
▼具体的な週3回トレーニングメニュー
週4回のトレーニングの場合
①上半身の押す動作の筋肉
②下半身の押す動作の筋肉
③上半身の引く動作の筋肉
④下半身の引く動作の筋肉
具体的なトレーニングメニューは下記の記事に記載しています。
▼具体的な週4回トレーニングメニュー
厚生労働省による超回復とトレーニング頻度に関する記載
筋肉には疲労からの回復の時間が必要です。レジスタンス運動は標的の筋肉に負荷を集中する運動ですから、その筋肉に十分な回復期間としてトレーニング間隔をあける必要があります。毎日行うのではなく、2-3日に一回程度、週あたり2-3回行うくらいの運動頻度が推奨されます。
引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-058.html
筋肉はレジスタンス運動を行うと筋線維の一部が破断されます。それが修復される際にもとの筋線維よりも少し太い状態になります。これを「超回復」と呼び、これを繰り返すと筋の断面積が全体として太くなり筋力が上がります。筋力のトレーニングはこの仕組みを利用して最大筋力に近い負荷でレジスタンス運動し、筋が修復されるまで2~3日の休息ののち、またレジスタンス運動でトレーニングということの繰り返しによって行われます。
引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-092.html
具体的な週3回のトレーニングプログラム例
週一回目:胸筋系の筋トレメニュー
①ダンベルプレスorダンベルインクラインプレス:3セット
②ダンベルショルダープレスorダンベルアップライトロウ:2セット
③ダンベルベントアームプルオーバー:2セット
④ダンベルフライorダンベルインクラインフライ:2セット
⑤ダンベルサイドレイズorダンベルフロントレイズ:2セット
⑥ダンベルフレンチプレスorダンベルキックバック:2セット
⑦ダンベル腹筋種目:3セット
週二回目:下半身の筋トレメニュー
①ダンベルスクワット:3セット
②ダンベルフロントランジ:2セット
③ダンベルワイドスクワットorダンベルサイドランジ:2セット
④ダンベルレッグエクステンション:2セット
⑤ダンベルスティッフレッグドデッドリフト:2セット
⑥ダンベルレッグカール:2セット
週三回目:背筋系の筋トレメニュー
①ダンベルデッドリフト:2セット
②ダンベルローイング:2セット
③ダンベルストレートアームプルオーバー:2セット
④ダンベルショルダーシュラッグ:2セット
⑤ダンベルカールorダンベルハンマーカール:3セット
⑥ダンベルコンセントレーションカールorダンベルサイドカール:1セット
⑦ダンベル腹筋種目:3セット
ダンベルの種類と特徴
ダンベルにはアイアンダンベル・ラバーダンベル・クロームダンベル・アーミーダンベル・アジャスタブルダンベルなど多くの種類があり、トレーニング目的に応じて適切なタイプを選択することが大切です。
大胸筋のダンベルトレーニング
ダンベルプレス(大胸筋全体)
フラットベンチダンベルプレスは、大胸筋のダンベルトレーニングの基本とも言える種目で大胸筋全体に負荷がかかるほか、二次的に三角筋や上腕三頭筋にも有効です。
バーベルベンチプレスと比べた場合の最大のメリットは、より大胸筋を伸展させられることになりますので、この利点を活かすためにもダンベルを深く下ろすようにします。
この時に、肩甲骨をしっかりと引き寄せておくことが重要で、肩甲骨の寄せ方が完全でないと肩関節に強い負担がかかってしまいますので注意してください。
ダンベルインクラインプレス(大胸筋上部)
ダンベルインクラインプレスは、体幹に対して腕を斜め上方に押し出す軌道になることから、大胸筋のなかでも上部に負荷のかかるバリエーションです。腰を浮かせてしまうと、せっかくの軌道が失われますので、セット中は常に腰をベンチにつけておくことに留意してください。
ダンベルリバースグリッププレス(大胸筋上部)
ダンベルリバースグリッププレスは、ダンベルをリバースグリップで保持してダンベルプレスを行うことで大胸筋上部に負荷をかけられるバリエーションです。動作が不安定になりますので、、軽い重量で行うか補助者をつけることを推奨します。
ダンベルデクラインプレス(大胸筋下部)
ダンベルデクラインプレスは体幹に対して斜め下方に腕を押し出す軌道になることから、大胸筋のなかでも下部に負荷のかかるバリエーションです。
ダンベルフライ(大胸筋内側)
ダンベルフライは大胸筋の仕上げトレーニングに適した単関節種目で、大胸筋のなかでも内側に負荷がかかります。本種目は重量を追求するのではなく、いかに大胸筋を最大伸展・最大収縮させるかに着目して行うべき種目です。
ダンベルインクラインフライ(大胸筋上部内側)
ダンベルインクラインフライは大胸筋内側の中でも特に上部に負荷の集中するバリエーションです。
ダンベルデクラインフライ(大胸筋下部内側)
ダンベルデクラインフライは大胸筋内側の中でも特に下部に負荷の集中するバリエーションです。
ダンベルベントアームプルオーバー(大胸筋全体)
ダンベルプルオーバーは大胸筋に対して縦方向の刺激を入れられる数少ない種目です。
本種目は、肘の角度によって負荷のかかる部分が大胸筋~広背筋に変化しますが、大胸筋に負荷をかける場合は肘を曲げたままで行い、これをベントアームプルオーバーと呼びます。
また、本種目は筋肉に対する効果だけでなく胸郭の伸展・拡張作用も期待できるトレーニングです。
動画つき個別解説記事
ダンベルプレス
ダンベルフロアープレス
ダンベルインクラインプレス
ダンベルデクラインプレス
ダンベルフライ
ダンベルインクラインフライ
ダンベルデクラインフライ
背筋群のダンベルトレーニング
ダンベルデッドリフト(背筋群全体)
ダンベルデッドリフトは背筋群の基本ダンベルトレーニングとも言える種目で、もっとも高負荷をかけることが可能です。動作ポイントとして最も大切なポイントは、背すじを真っ直ぐに保ったまま動作を行うことで、背中が丸まってしまうと腰椎に強い負担がかかってしまいますので、十分に注意してください。
背すじを真っ直ぐに伸ばすためには、胸を張り、やや上方に目線を向けることでずいぶんと姿勢がとりやすくなります。また、膝関節への負担を避けるため、膝がつま先よりも前に出ないように留意してください。
ダンベルを引き上げた後は、しっかりと肩甲骨を寄せ、背筋群を完全収縮させることも重要なポイントです。
ダンベルローイング(背筋群)
ダンベルローイングは広背筋に対して負荷のかかるトレーニング方法で、いくつかのバリエーションがありますが、初心者でも取り組みやすいのがベンチなどに片手をついて行うワンハンドダンベルローイングです。
胸を張り背すじを伸ばして構えたら、目線を前に向けて背中が丸くならないように留意してください。
ダンベルストレートアームプルオーバー(広背筋)
ダンベルプルオーバーは肘の角度によって大胸筋~広背筋まで負荷のかかる部位が変化するトレーニング方法ですが、広背筋をターゲットにする場合は肘を伸ばして行います。これをストレートアームダンベルプルオーバーと呼びます。
ダンベルショルダーシュラッグ(僧帽筋)
ダンベルショルダーシュラッグは僧帽筋に対して集中的な負荷をかけられるトレーニング方法です。肩をすくめるような動作でしっかりと肩甲骨を寄せることが重要で、この時にできるだけ他の部位を動かさないようにすることがポイントです。
ダンベルリバースフライ
ダンベルリバースフライは広背筋中央部に集中的な負荷をかけられるトレーニング方法です。初心者にとっては姿勢がとりづらい種目ですが、ベンチなどに頭をつけ、姿勢を安定させると比較的簡単に動作を行うことができます。
動画つき個別解説記事
ダンベルローイング
ワンハンドローイング
ダンベルショルダーシュラッグ
ダンベルデッドリフト
ダンベルプルオーバー
ダンベルリバースフライ
ダンベルグッドモーニング
三角筋のダンベルトレーニング
ダンベルショルダープレス(三角筋全体)
ダンベルショルダープレスは、三角筋の基本ダンベルトレーニングと言える種目で、ダンベルを押し上げるときに三角筋前部と中部、下ろすときに後部に負荷がかかります。
立って行うスタンディング形式は高重量を扱いやすい反面、どうしてもチーティング動作を使いがちになるので、初心者は座って行うシーテッド形式のほうが効率的です。
肩関節への負担を避けるため、肘が体幹の後ろ側にならないよう、あまり背中をそらせないように動作してください。
ダンベルアップライトロウ(三角筋低強度)
ダンベルアップライトロウは、ダンベルショルダープレスに比べると強度は落ちますが、比較的簡単に三角筋に効かせられる初心者に有効な種目です。
肘を前に出すと三角筋前部に、横に張りだすと三角筋中部に、後ろに引き気味にすると三角筋後部に負荷がかかります。
ダンベルフロントレイズ(三角筋前部)
ダンベルフロントレイズは三角筋前部に集中的な負荷をかけられる種目です。両手を同時に上げるスタイルだと、どうしても上半身が反ってしまい、背筋群に負荷が逃げがちになりますので、左右のダンベルを交互にあげるオルタネイトスタイルが初心者には適切です。
ダンベルサイドレイズ(三角筋中部)
ダンベルサイドレイズは三角筋中部に集中的な負荷をかけられる種目です。本種目は、挙上動作だけでなく下ろすときのネガティブ動作(エキセントリック収縮)で効かせることも重要で、確実に扱える重量設定をすることが大切です。
ダンベルリアラテラルレイズ(三角筋後部)
ダンベルリアラテラルレイズは三角筋後部に集中的な負荷を加えられる種目です。肩甲骨を寄せる動作を加えてしまうと、負荷が背筋群(広背筋中部)に逃げてしまいますので留意してください。
なお、立って前傾姿勢で行うニーベントスタイルもありますが、初心者にはフォーム維持が難しいのでベンチにうつ伏せになって行うライイングスタイルが有効です。
動画つき個別解説記事
ダンベルショルダープレス
ダンベルアップライトロウ
ダンベルサイドレイズ
ダンベルフロントレイズ
ダンベルリアラテラルレイズ
ダンベルフェイスプル
上腕二頭筋のダンベルトレーニング
ダンベルカール(上腕二頭筋全体)
ダンベルカールは上腕二頭筋の基本ダンベルトレーニングと言える種目です。もっとも重要な動作ポイントは肘の位置を動かさないように留意することで、肘の位置が動いてしまうと背筋群に負荷が逃げてしまいますので注意が必要です。
また、ダンベルカール系種目全てに言えることですが、ダンベルを挙上するときだけでなく、下ろすときにウエイトに耐えながらネガティブ動作(エキセントリック収縮)で聞かせることが大切です。
なお、初心者は同時に両方のダンベルを上げるスタイルだと、どうしても上半身を反らせてしまい、負荷を背筋に逃がしがちになりますので、左右のダンベルを交互に上げるオルタネイトスタイルが適切です。
ダンベルハンマーカール(上腕二頭筋長頭)
ダンベルハンマーカールは親指が上になるようにグリップ(ハンマーグリップ)するダンベルカールのバリエーションで、上腕二頭筋のなかでも特に長頭に強い負荷がかかります。
なお、ハンマーグリップでシャフトをあまり強く握って動作を行うと、手首関節に負担がかかりますので、親指と人差し指の上にダンベルプレートを乗せるイメージで保持するようにしてください。
ダンベルサイドカール(上腕二頭筋長頭)
ダンベルサイドカールは上腕二頭筋長頭に集中的な負荷をかけられる種目です。本種目は重量を追求する種目ではなく、ゆっくと確実な動作で効かせる種目になります。
ダンベルコンセントレーションカール(上腕二頭筋短頭)
ダンベルコンセントレーションカールは上腕二頭筋短頭に集中的な負荷を加えられる種目です。特に、ダンベルを持ち上げた後に前腕を回外回旋(小指が上を向く方向に回す)させることで、上腕二頭筋短頭が完全収縮して効果的です。
ダンベルインクラインカール(上腕二頭筋短頭)
ダンベルインクラインカールは、インクラインベンチを使い肘を体幹後ろ側に位置させることで上腕二頭筋短頭を強く収縮させることができるバリエーションです。肘の位置を動かさないように留意してください。
上腕二頭筋に有効な補助器具
上腕二頭筋のトレーニングに「肘の固定」が重要なことはすでに解説しましたが、肘を確実に固定するために有効な補助器具が「アームブラスター・アームバスター」と呼ばれる器具です。
その具体的な使い方に関しては下記の記事をご参照ください。
動画つき個別解説記事
ダンベルカール
コンセントレーションカール
ダンベルハンマーカール
ダンベルサイドカール
インクラインカール
リーバースインクラインカール
上腕三頭筋のダンベルトレーニング
ダンベルキックバック(上腕三頭筋長頭)
ダンベルキックバックは上腕三頭筋長頭に集中的な負荷を加えられる種目です。肘の位置を動かしてしまうと背筋群に負荷が逃げてしまいますので十分に注意してください。
また、肘を伸ばした位置で少し前腕を回内回旋(手の平が上を向く方向に回す)させると上腕三頭筋長頭が完全収縮して効果が高まります。
ダンベルフレンチプレス(上腕三頭筋短頭)
ダンベルフレンチプレスは主に上腕三頭筋短頭に強い負荷を加えられる種目です。肘を閉じ気味にすると内側寄りに、肘を開き気味にすると外側寄りに負荷がかかります。
動画つき個別解説記事
腹筋群のダンベルトレーニング
動画つき個別解説記事
ダンベルクランチ
ダンベルサイドベント
ダンベルレッグレイズ
ダンベルトゥタッチクランチ
ダンベルツイスト
ダンベルロシアンツイスト
下半身のダンベルトレーニング
ダンベルスクワット(下半身全体)
ダンベルスクワットは下半身の基本ダンベルトレーニングとも言える種目で、下半身全体に有効です。立ち上がる動作では大腿四頭筋・臀筋群・下腿三頭筋に負荷がかかり、腰を下ろすときのネガティブ動作(エキセントリック収縮)でハムストリングスに負荷がかかります。
もっとも大切な動作ポイントは膝をつま先よりも前に出さないことで、膝関節の保護のために非常に重要ですので十分に注意して行ってください。
また、腰椎への負担を避けるためには背中が丸くならないように、胸をはり背すじを伸ばす必要がありますが、これは視線を斜め上方に向ける意識をすることでフォームがとりやすくなります。
なお、膝をつま先よりも後ろにした状態で上手くしゃがめない場合は、かかとで1~2cmの板などを踏んで行うことで改善可能です。
ダンベルスティッフレッグドデッドリフト(ハムストリングス)
ダンベルスティッフレッグドデッドリフトは、膝を伸ばした状態でデッドリフト動作をおこなうことで、ハムストリングスに負荷とストレッチングをかけることができる種目です。
本種目は重量を追求するのではなく、いかにしっかりとハムストリングスを完全伸展させるかが重要ですので、軽めの重量設定で確実な動作で行ってください。
ダンベルフロントランジ(ハムストリングス)
ダンベルフロントランジは、ハムストリングスの有効なスクワットバリエーションです。後ろにした脚に意識を置いて主働させることで、より下半身後面への負荷が高まります。
ダンベルワイドスクワット(内転筋群)
ダンベルワイドスクワットは、大きく足幅を開いて行うダンベルスクワットのバリエーションで、特に内転筋群に強い負荷を加えることが可能です。
ダンベルサイドランジ(内転筋群)
ダンベルサイドランジは内ももの筋肉・内転筋群に効果の高いスクワットバリエーションです。特に内転筋群に負荷を集中させたい場合は、伸ばしたほうの脚を主働にし、その脚で身体全体を引き寄せるように動作を行います。
ダンベルレッグエクステンション(大腿四頭筋)
ダンベルレッグエクステンションは、大腿四頭筋に集中的な負荷を加えられる単関節種目で、下半身トレーニングの終盤に仕上げトレーニングとして行うのに適しています。
ダンベルレッグカール(ハムストリングス)
ダンベルレッグカールは、ハムストリングスに集中的な負荷を加えられる単関節種目で、下半身トレーニングの終盤に仕上げトレーニングとして行うのに適しています。
ダンベルカーフレイズ(下腿三頭筋)
ダンベルカーフレイズは、ふくらはぎに集中的な負荷を加えられる単関節種目です。足の前半分を台などの上に乗せ、稼働範囲を広くとることでさらに効果が高まります。
動画つき個別解説記事
さらに詳しいダンベルトレーニング
さらに詳しいダンベルトレーニングのメニュープログラムに関しては、下記の記事をご参照ください。
筋力トレーニング種目一覧
筋力トレーニング各種目の具体的な実施方法は下記ページをご参照ください。
関連記事
筋力トレーニングの装備品
筋力トレーニングに使用する用品類(個人装備品)のなかでも、特に重要なものがトレーニングベルト、リストラップ、ニースリーブ、パワーグリップです。
パワーリフティングは、ウエイトトレーニングの種目の中で、基本的で高重量を扱える種目であるスクワット、ベンチプレス、デッドリフトの3種目の最大挙上重量の総計を競うスポーツである。
レベルが高い選手は、ほぼ全員が「ギア」を着用している。
引用:Wikipedia
下記の記事では、ギアの特性について、パワーリフティング競技規定および世界パワーリフティング協会(IPF)公認品製作所による記載を参照しつつ解説しています。
▼詳細記事
発達停滞期のトレーニングメソッド
筋力トレーニングを実施していくと、誰しもがぶつかるのが「発達停滞期」=「プラトー」です。このプラトーを突破するためには、筋肉に通常とは違う刺激・負荷を加えていくことが必要で、さまざまなメソッドが考案されています。詳しくは、下記のリンク先をご参照ください。
筋力トレーニングと食事の基礎知識
筋力トレーニングを実施したら、そこで満足して終わるのではなく、トレーニング効果を最大限高める食事・栄養摂取をする必要があります。
筋力トレーニング情報ページ
食品科学情報データベース
600品目以上の食品栄養成分データベース
検索窓に調べたい食品名を入れてください。表示されない場合は、ひらがな・カタカナ・漢字でそれぞれお試しください。
筋トレ情報コーナーのメイン記事
筋肉の名前と部位別の構造・作用自重負荷トレーニングの実施方法
チューブトレーニングの実施方法
チューブトレーニングの実施方法
マシーントレーニングの実施方法
バーベルトレーニングの実施方法
週2~4回の部位分割トレーング法
細マッチョトレーニングの組み方
筋肥大向きトレーニングの組み方
---------------
男性向きの記事|女性向きの記事
筋トレメニュー|筋トレメニュー
大胸筋の筋トレ|大胸筋の筋トレ
背筋群の筋トレ|背筋群の筋トレ
三角筋の筋トレ|三角筋の筋トレ
上腕部の筋トレ|上腕部の筋トレ
下半身の筋トレ|下半身の筋トレ
---------------
リストラップの効果と選び方紹介
トレーニングベルトの選び方紹介
エルボースリーブの種類と選び方
パワーグリップの種類と選定方法
自宅トレーニングに最適な器具類