自宅での筋トレBIG3メニュー|ダンベルを使った高負荷でのトレーニング方法を解説

筋トレBIG3と呼ばれる三種目、つまりパワーリフティングの競技三種目でもあるのがバーベルベンチプレス・バーベルデッドリフト・バーベルスクワットです。

この三種目を行えば、ほぼ全身の筋肉を鍛えられることから「BIG3」と呼ばれています。

諸事情によりジムに通えない場合でも、トレーニングルーティンを乱したくない場合はダンベルを使用した代替種目を実施することで、ある程度は筋肉を鍛えることは可能です(パワーリフティングのフォーム練習は不可)。

筋肉にできるだけ負荷を与えることを前提とし、筋力トレーニングとしてのダンベルBIG3種目について解説します。

また、パワーリフティング競技を行わない一般の方にとっては、自宅で高負荷で鍛えられるのがダンベルBIG3種目です。

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当サイトのトレーニング記事は、トップアスリートの知見にのみ基づき制作されており、全日本3位以上実績者・日本代表選手経験者に限り執筆しています。執筆陣に関する詳細はこちらをご参照ください。また、当サイトでは厚生労働省・Wikipediaなどの公共性・信頼性の高いサイトの情報を元に科学的な根拠(エビデンス)を担保しています。それらについてはこちらの一覧をご参照ください。

ダンベルBIG3種目が効果のある筋肉部位

ダンベルプレス

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ダンベルプレスは、大胸筋・三角筋・上腕三頭筋を中心とした上半身の押す作用の筋肉に有効です。

ダンベルデッドリフト

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ダンベルデッドリフトは、広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋を中心とした上半身の引く作用の筋肉に有効です。

ダンベルスクワット

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ダンベルスクワットは、大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋群・下腿三頭筋など下半身の筋肉に有効です。

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ダンベルBIG3の種類と解説

ダンベルプレス

ダンベルプレス

インクラインダンベルプレス

デクラインダンベルプレス

リバースグリップダンベルプレス

ダンベルデッドリフト

ダンベルデッドリフト

ダンベルスティッフレッグドデッドリフト

ダンベルスクワット

ダンベルスクワット

ダンベルワイドスクワット

ダンベルフロントランジ

ダンベルサイドランジ

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ダンベルプレスの種類と実施方法

ダンベルプレス

フラットベンチダンベルプレスは、大胸筋のダンベルトレーニングの基本とも言える種目で大胸筋全体に負荷がかかるほか、二次的に三角筋や上腕三頭筋にも有効です。

バーベルベンチプレスと比べた場合の最大のメリットは、より大胸筋を伸展させられることになりますので、この利点を活かすためにもダンベルを深く下ろすようにします。

この時に、肩甲骨をしっかりと引き寄せておくことが重要で、肩甲骨の寄せ方が完全でないと肩関節に強い負担がかかってしまいますので注意してください。

ダンベルインクラインプレス

ダンベルインクラインプレスは、体幹に対して腕を斜め上方に押し出す軌道になることから、大胸筋のなかでも上部に負荷のかかるバリエーションです。腰を浮かせてしまうと、せっかくの軌道が失われますので、セット中は常に腰をベンチにつけておくことに留意してください。

ダンベルデクラインプレス

ダンベルデクラインプレスは体幹に対して斜め下方に腕を押し出す軌道になることから、大胸筋のなかでも下部に負荷のかかるバリエーションです。

ダンベルリバースグリッププレス

ダンベルリバースグリッププレスは、ダンベルをリバースグリップで保持してダンベルプレスを行うことで大胸筋上部に負荷をかけられるバリエーションです。動作が不安定になりますので、、軽い重量で行うか補助者をつけることを推奨します。

ダンベルデッドリフトの種類と実施方法

ダンベルデッドリフト(ナロースタンス)

足幅を狭く構え、足の外側でダンベルを保持するナロースタンスダンベルデッドリフトは、ダンベルデッドリフトの基本言える種目で、もっとも背筋群に高負荷をかけることが可能です。

動作ポイントとして最も大切なポイントは、背すじを真っ直ぐに保ったまま動作を行うことで、背中が丸まってしまうと腰椎に強い負担がかかってしまいますので、十分に注意してください。

背すじを真っ直ぐに伸ばすためには、胸を張り、やや上方に目線を向けることでずいぶんと姿勢がとりやすくなります。また、膝関節への負担を避けるため、膝がつま先よりも前に出ないように留意してください。

ダンベルを引き上げた後は、しっかりと肩甲骨を寄せ、背筋群を完全収縮させることも重要なポイントです。

ダンベルデッドリフト(ワイドスタンス)

足を大きく左右に開き、足と足の間でダンベル一つを保持するバリエーションがワイドスタンスデッドリフトです。

相撲の四股のスタイルに似ていることから、別名スモウデッドリフトとも呼ばれています。

ノーマルのナロースタンスダンベルデッドリフトに比べ、下半身の筋肉を使う比率が高いため、全身運動として行う場合に推奨される種目です。

なお、足をやや外向きに開いて構えますが、膝の向きをつま先の向きと揃えることが大切です。

ダンベルスティッフレッグドデッドリフト

ダンベルスティッフレッグドデッドリフトは、膝を伸ばした状態でデッドリフト動作をおこなうことで、ハムストリングスに負荷とストレッチングをかけることができる種目です。

本種目は重量を追求するのではなく、いかにしっかりとハムストリングスを完全伸展させるかが重要ですので、軽めの重量設定で確実な動作で行ってください。

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ダンベルスクワットの種類と実施方法

ダンベルスクワット

ダンベルスクワットは下半身の基本ダンベルトレーニングとも言える種目で、下半身全体に有効です。立ち上がる動作では大腿四頭筋・臀筋群・下腿三頭筋に負荷がかかり、腰を下ろすときのネガティブ動作(エキセントリック収縮)でハムストリングスに負荷がかかります。

もっとも大切な動作ポイントは膝をつま先よりも前に出さないことで、膝関節の保護のために非常に重要ですので十分に注意して行ってください。

また、腰椎への負担を避けるためには背中が丸くならないように、胸をはり背すじを伸ばす必要がありますが、これは視線を斜め上方に向ける意識をすることでフォームがとりやすくなります。

なお、膝をつま先よりも後ろにした状態で上手くしゃがめない場合は、かかとで1~2cmの板などを踏んで行うことで改善可能です。

ダンベルワイドスクワット

ダンベルワイドスクワットは、自重でのワイドスクワットにダンベルのウエイト負荷を追加したバリエーションです。

本種目は大きく足幅を開いて行うスクワットで、足はやや外向きに開き、つま先の方向と膝の向きを揃えます。通常のスクワットと違い、斜め後方ではなく下方に腰を下ろし、太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに立ち上がります。

ダンベルフロントランジ

ダンベルフロントランジは、ダンベルを保持することでウエイト負荷を追加したバリエーションです。後ろにした脚に意識を置いて主働させることで、より下半身後面への負荷が高まります。

ダンベルサイドランジ

ダンベルサイドランジは、自重でのサイドランジにダンベルのウエイト負荷を追加したバリエーションです。

本種目は片足を曲げ、もう片足を伸ばしながら横方向にしゃがんでいくスクワットのバリエーションです。立ち上がるときに伸ばしたほうの足で身体を引き寄せるようにすることで、内転筋群に効率的に負荷をかけることが可能です。

ダンベルBIG3メニューの組み方

目的に合わせた負荷回数設定

筋トレの対象となる骨格筋は筋繊維から構成されており、その筋繊維には主に三種類があります。そして、それらはそれぞれ異なる収縮特性を持っており、トレーニング目的に合わせてターゲットにする筋繊維を考慮する必要があります。

遅筋繊維Ⅰ

30秒以上の持続的な筋収縮の主体となる筋繊維で、トレーニングによってほとんど筋肥大しません。このため、ダイエット系トレーニングにおいてターゲットとするべき筋繊維です。具体的には、20回以上の反復動作で限界が来るような軽めの重さ(低負荷設定)で筋トレを行います。

速筋繊維Ⅱa

おおよそ10~30秒の持久要素のある瞬発的な筋収縮の主体となる筋繊維で、トレーニングによって中程度に筋肥大します。このため、身体作りの筋トレにおいてターゲットとするべき筋繊維です。具体的には、15回前後の反復動作で限界が来るような重さ(中負荷設定)で筋トレを行います。

速筋繊維Ⅱb

短時間の爆発的な瞬発筋収縮の主体となる筋繊維で、トレーニングによって強く筋肥大します。このため、筋肥大・バルクアップ筋トレにおいてターゲットとするべき筋繊維です。具体的には、6~10回前後の反復動作で限界が来るような重さ(高負荷設定)で筋トレを行います。

このように、トレーニング目的にあわせて適切な負荷回数設定を行うことが非常に重要で、この設定を間違えると思ったような筋トレ成果が出せません。

厚生労働省による筋繊維に関する記載

骨格筋を構成している筋繊維には大きく分けて速筋と遅筋の2種類があります。速筋は白っぽいため白筋とも呼ばれます。収縮スピードが速く、瞬間的に大きな力を出すことができますが、長時間収縮を維持することができず張力が低下してしまいます。遅筋は赤みがかった色から赤筋とも呼ばれます。収縮のスピードは比較的遅く、大きな力を出すことはできませんが、疲れにくく長時間にわたって一定の張力を維持することができます。

引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-026.html

超回復を踏まえた分割メニュー

筋力トレーニングを行い筋繊維に負荷をかけると、筋繊維はわずかな裂傷を負い、一定の回復期間の後にトレーニング前よりも強く・太くなって回復します。この生体反応を「超回復」と呼び、筋力トレーニングとは、計画的に超回復を繰り返すことにより筋肉を強くしていく行為です。

このため、筋肉に対してレジスタンス負荷をかける頻度・間隔には十分に留意してトレーニングプログラムを組み立てる必要があります。

骨格筋の超回復期間には、それぞれ固有の回復時間があり、それは年齢や性別によって左右されますが、20~30代男性の場合、おおよそ以下のようになります。

筋肉部位ごとの超回復期間

・大胸筋:48時間
・三角筋:48時間
・上腕三頭筋:48時間
・僧帽筋:48時間
・広背筋:72時間
・上腕二頭筋:48時間
・腹筋群:24時間
・脊柱起立筋:72時間
・大臀筋:48時間
・大腿四頭筋:72時間
・ハムストリングス:72時間
・前腕筋群:24時間
・下腿三頭筋:24時間

なお、加齢とともに超回復期間は最大2倍程度まで長くなります。また、女性は男性に比べると筋肉合成に関わるホルモン分泌量が少ないため、男性よりも超回復期間が長くなる傾向にあります。

このような、超回復理論にのっとり効率的に全身をトレーニングしていくためには、全身の筋肉を連動性によっていくつかのグループに分け、ローテーションで鍛えていく「部位分割法|スプリットトレーニング」が最適です。その具体的なローテーションの組み方は以下の通りです。

週1日目:ダンベルプレスの日

週2日目:ダンベルスクワットの日

週3日目:ダンベルデッドリフトの日

厚生労働省による超回復とトレーニング頻度に関する記載

筋肉には疲労からの回復の時間が必要です。レジスタンス運動は標的の筋肉に負荷を集中する運動ですから、その筋肉に十分な回復期間としてトレーニング間隔をあける必要があります。毎日行うのではなく、2-3日に一回程度、週あたり2-3回行うくらいの運動頻度が推奨されます。

引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-058.html

筋肉はレジスタンス運動を行うと筋線維の一部が破断されます。それが修復される際にもとの筋線維よりも少し太い状態になります。これを「超回復」と呼び、これを繰り返すと筋の断面積が全体として太くなり筋力が上がります。筋力のトレーニングはこの仕組みを利用して最大筋力に近い負荷でレジスタンス運動し、筋が修復されるまで2~3日の休息ののち、またレジスタンス運動でトレーニングということの繰り返しによって行われます。

引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-092.html

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総合的なダンベルトレーニング

ダンベルBIG3種目を中心に、さらに多くのトレーニング種目を組み込んだ、総合的なダンベルトレーニングに関しては、下記の記事をご参照ください。

ダンベルトレーニングの実施方法

筋トレコラム記事一覧

筋トレコラム記事の一覧はこちら

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