女性のダイエットトレーニング後に有効な食事メニューを、具体的なレシピ例をまじえながら解説します。
あわせて、食事と栄養の基礎知識についてもご紹介します。
目次
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食べないダイエットはNG
ダイエットでありがちな間違いが、ただやみくもに食事制限を行い、「体重が落ちればそれでいい」という考え方や方法です。
健康的なダイエットのためには、筋肉量を落とさないように筋力トレーニングなどの適切な運動の実施と、筋肉の新陳代謝に必要なタンパク質量を含んだ食事を摂りながら、適正範囲でカロリーコントロールを行っていくことが大切です。
ダイエットは体重ではなくボディサイズを目安に行う
ダイエットと言えば、どうしても気にしてしまうのが体重ですが、これは筋力トレーニングによるダイエットとは相反する場合があります。
筋力トレーニングによってダイエットを行う場合の基本的な考え方・理論は、筋密度を向上させることにより基礎代謝の高い「太りにくく痩せやすい体質」を作ることであり、この過程では筋密度向上による体重増加もありえます。
つまり、上図のように体脂肪が多く筋密度が低い「肥満体型」よりも体脂肪が少なく筋密度が高い「痩せ体型」のほうが体重としては多くなってしまう場合もあります。これは、単位体積あたりの筋肉と脂肪の重量差に起因しています。
このようなケースの多くは、BMI数値が標準範囲内の「運動経験の少ないややふくよかな女性」で見られます。
ダイエットは体重を目安・目標にするのではなく、ボディーサイズを基準に実施するのが適切です。
厚生労働省によるダイエットに関する記載
一般的なダイエットは、身体活動などで消費するエネルギーよりも、食事で摂取するエネルギーを少なくすることで体重を減らします。一日の基礎代謝量は、成人男性約1,500キロカロリー、成人女性で約1,150キロカロリーです。
極端に摂取量を制限したり特定の食品のみを摂取する偏ったダイエットは、一時的には体重の減量が期待できますが、ストレスがたまるうえに必須栄養素の摂取量が不足し
(中略)
規則正しい生活を送り、食事ではエネルギー量(カロリー)を計算して、決して無理な状態とならないように調整しつつ、適度な運動を長く続けることが、ダイエットを成功させる秘訣です。
引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-090.html
厚生労働省によるダイエット運動に関わる記載
フィットネスとは元来は体力という意味ですが、近年は健康の維持・増進を目指して体組成(体脂肪率)の正常化・心肺機能の向上・筋力強化・筋持久力や柔軟性の向上などを行う運動のことを表すようになりました。
主な運動として、ジョギング・水泳・エアロビクスダンス・ウォーキング・サイクリング・筋肉トレーニング・ヨガ・ティラピス・ストレッチングなどがあります。
引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-078.html
食事の三大栄養素について
まず、はじめに知っていただきたいのが、食事の三大栄養素(エネルギー産生栄養素)で、それはタンパク質(protein)・糖質(carbohydrate)・脂質(fat)の三種類です。そして、その三種類の栄養素の頭文字をとって、栄養素バランスのことをPFCバランスと呼びます。
この三種類の栄養素の特徴とグラムあたりのカロリーは以下の通りです。
○タンパク質(4kcal/g)
タンパク質は筋肉を構成する物質で、筋トレで鍛えた筋肉を大きくするための材料となります。
○糖質(4kcal/g)
糖質は活動のためのエネルギー源になるだけでなく、タンパク質を筋肉として合成する時の筋肉合成カロリーとして働きます。
○脂質(9kcal/g)
脂質も糖質と同様のエネルギー源としての働きを持ちますが、グラムあたりの熱量が高く、貯蔵エネルギーとして効率的なので、余剰カロリーは体脂肪として貯えられます。
▼詳細記事
厚生労働省による三大栄養素に関する記載
エネルギー産生栄養素(えねるぎーさんせいえいようそ)
食物中に含まれる身体に必須の成分のうち、たんぱく質・脂質・炭水化物の総称。
人間の身体になくてはならない栄養素のうち、エネルギー(カロリー)源となる「たんぱく質・脂質・炭水化物」を『エネルギー産生栄養素』と呼んでいます。以前は、三大栄養素とも言われていました。
引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-013.html
ダイエットと食事の基礎知識
ダイエットに適切なPFCバランス
筋トレの食事メニューは、まずは摂取タンパク質量の算出を基準にします。
1日に必要なタンパク質量
女性のダイエットトレーニングの場合、1日に必要なタンパク質は体重1kgに対しておよそ1gとされています。
ダイエットなら4:1:5のPFCバランス
ダイエットに最適なPFCバランスは、タンパク質の比率が高めの4:1:5とされています。具体的に計算すると、体重60kgの場合60g(肉類換算300g)の純タンパク質に対して、およそ75gの糖質と15gの脂質が必要となります。
▼詳細記事
三つの栄養素はバランスが重要視されている。これはPFCバランスと呼ばれ、タンパク質のProtein、脂質のFat、炭水化物のCarbohydrateの頭文字をとっている。PFCバランスはカロリーにおける比率をあらわしている。一般的に炭水化物の比率は60%前後とされ、脂質の比率が25~30%を超えると生活習慣病が増えるといわれ、食生活指針での指導の一項目となる。
グリセミック指数にも気を配る
ダイエット系の筋トレでは、特に食品の血糖値の上がりやすさの指標となるグリセミック指数について知っておく必要があります。
グリセミック指数とは食品における血糖値の上がり方を客観的に数値化したものです。GI値とも呼ばれ、その基準は50gのブドウ糖を100として算出します。
代表的な炭水化物食品のグリセミック指数は以下の記事で解説しています。
グリセミック指数 (glycemic index) とは、食品ごとの血糖値の上昇度合いを間接的に表現する数値である。1981年にデヴィッドJ.ジェンキンズ博士らが、食品による血糖値の上がり方の違いを発見し提唱した。グリセミック・インデックスまたはGI値とも表現される。
アミノ酸スコアとは
アミノ酸スコアとは、人間にとっての必須アミノ酸(体内合成できないアミノ酸)全9種類の含有率を点数化したものです。
人間の必須アミノ酸にはバリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジンがあり、その比率は決まっています。ですので、摂取したタンパク質食品全てがアミノ酸として分解・吸収されるわけではなく、比率として最も少ない必須アミノ酸に合わせた分しか吸収利用できません。
そして、タンパク質食品のうちどのくらいが利用可能かを点数化したものがアミノ酸スコアと呼ばれるもので、アミノ酸スコアが100に近い食品ほどタンパク質食品として優秀で、多くの肉類・魚介類はアミノ酸スコア100点です。
アミノ酸スコアは、食品中の必須アミノ酸の含有比率を評価するための数値である。特定の食品に対し、窒素1gあたりに占める必須アミノ酸が基準値と比較してどれだけ含有されているかを評価するものである。
ビタミンとミネラル
ビタミンとミネラルは生命維持に不可欠かつタンパク質・炭水化物・脂質以外の体内で生成できない微量元素のことで、前述の三大栄養素と合わせて「五大栄養素」と呼ばれています。
ビタミンとは
ビタミンとは、タンパク質・炭水化物・脂質以外の有機物のなかでも生体内での化合が不可能で、かつ生命維持に必要不可欠な物質の総称です。
ビタミンには、ビタミンA・ビタミンB(1.2.3.5.6.7.9.12)・ビタミンC・ビタミンD・ビタミンE・ビタミンKの13種類があります。
ミネラルとは
ミネラルとは、食品有機物に含まれる4つの元素、すなわち炭素・酸素・水素・窒素(C・O・H・N)以外の必須元素で無機質とも呼ばれ、前述の三大栄養素にビタミンとミネラルを加えて「五大栄養素」とも呼称されています。
なお、人の生命維持に必要な必須ミネラルはナトリウム・マグネシウム・リン・硫黄・塩素・カリウム・カルシウム・クロム・マンガン・鉄・ヨウ素・銅・亜鉛・セレン・モリブデン・コバルトの16種類です。
日本国内においては厚生労働省により、13元素(前述の16元素より硫黄・塩素・コバルトを除いたもの)が健康増進法に基づく食事摂取基準の対象として定められています。
▼栄養学の基礎知識
女性向き筋トレ食事レシピ例
ササミ&エビのタコスライス
▼具体的な作り方
サラダチキン湯豆腐
▼具体的な作り方
サラダチキンのピラフ(パエリア風)
▼具体的な作り方
麩をつなぎに使った柔らかささみ豆腐ハンバーグ
▼具体的な作り方
豆腐の粉ゼロお好み焼き
▼具体的な作り方
超低カロリータルタルソース
▼具体的な作り方
低カロリー餃子
▼具体的な作り方
ダイエットこんにゃくラーメン
▼具体的な作り方
ダイエットこんにゃく焼きそば(オムソバ)
▼具体的な作り方
ダイエット筋トレに適切なタンパク質食品
ダイエット筋トレに欠かせないのが高タンパク質低カロリーなタンパク質食品です。
具体的には、牛赤身肉、鶏むね肉・ささみ肉、豚ヒレ肉、マグロ、イカ、エビ、貝類などです。
これらの食材それぞれの具体的なカロリー・栄養素の数値とレシピ例は下記のリンク先をご参照ください。
コンビニエンスストアーの活用
近年では健康ブームの高まりにより、コンビニエンスストアーでも健康的な栄養バランスが考慮された食品が提供されています。それらをトレーニング前後に活用するのも有効です。
厚生労働省によるコンビニの活用法
弁当・惣菜の中には、「低エネルギー」、「1日分の1/2の野菜がとれる」、「小さいサイズ」などといった健康に配慮した商品もみられます。さらに、一部のコンビニエンスストアでは、「健康な食事・食環境」認証制度において「スマートミール」の認証を受けた弁当を購入することができます。「スマートミール」とは、健康に資する要素を含む栄養バランスの取れた食事のことです。
引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-003.html
女性のための筋力トレーニング情報
女性向けの取り組みやすいトレーニング種目と目的に合わせた負荷回数設定、それらを組み合わせた具体的な一週間のプログラムに関しては、下記のページをご参照ください。
筋力トレーニング情報ページ
食品科学情報データベース
600品目以上の食品栄養成分データベース
検索窓に調べたい食品名を入れてください。表示されない場合は、ひらがな・カタカナ・漢字でそれぞれお試しください。
筋トレ情報コーナーのメイン記事
筋肉の名前と部位別の構造・作用自重負荷トレーニングの実施方法
チューブトレーニングの実施方法
チューブトレーニングの実施方法
マシーントレーニングの実施方法
バーベルトレーニングの実施方法
週2~4回の部位分割トレーング法
細マッチョトレーニングの組み方
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自宅トレーニングに最適な器具類