下半身の筋肉=大腿筋群・下腿筋群の構造と部位別の作用およびそれぞれの筋トレ方法を自重トレーニング・チューブ筋トレ・ダンベル筋トレ・バーベル筋トレ・マシン筋トレからご紹介します。
■目次
【筋トレメニュー200種大全】
【筋肉の正しい付け方の基礎】
【目的別筋トレ食事メニュー】
自宅トレーニング法|自重トレーニング法
チューブ筋トレ方法|ダンベル筋トレ方法
バーベル筋トレ方法|マシーン筋トレ方法
大胸筋の筋トレ方法|背筋群の筋トレ方法
腕を太くする筋トレ|腹筋を割る筋トレ法
下半身の筋トレ方法|ゴリマッチョ筋トレ
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■大腿筋群の構造と作用
●大腿四頭筋とハムストリングスから構成され膝関節を伸展・屈曲させる
大腿部は主に、前面に位置する大腿四頭筋と後面に位置する筋肉群・ハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)から構成されています。
大腿四頭筋は膝関節を伸展および脚を外転する作用のある人体でも最大の筋肉で、ハムストリングスは大腿四頭筋に拮抗して膝関節を屈曲させる働きがあります。
また、大腿内側には脚を内転させる(閉じる)作用のある、内転筋群と呼ばれるインナーマッスルなどもあります。
■大腿筋群全体に効果のある筋トレ
●大腿筋群全体に効果のある自重トレーニング
・自重スクワット
スクワットの正しいフォームとやり方は以下のようになります。そのポイントは以下の通りです。
○膝がつま先より前に出ないようにする
○胸を張り、背中を反らせる
○顎を上げやや上を見る
○椅子に座るように斜め後ろにしゃがむ
※このフォームがとりづらい場合は、かかとに数センチの板などを置くと簡単に姿勢がとれます。
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●大腿筋群全体に効果のあるチューブ筋トレ
・チューブレッグプレス
チューブレッグプレスは、初心者にも簡単に行える下半身チューブトレーニングの基本種目です。しっかりと膝を曲げてから、真っ直ぐ遠くに伸ばす意識で行ってください。
また、脚を曲げた時に、膝が相対的につま先より前に出ないように構えるようにしてください。
▼動画付き解説記事
【チューブレッグプレス】ゴムトレーニングの下半身基本種目を解説
●大腿筋群全体に効果のあるダンベル筋トレ
・ダンベルスクワット
ダンベルスクワットは、通常のダンベルに加えて両手に持ったダンベルのウエイト負荷を追加することで、強度を高めたトレーニング方法です。
胸を張り、背中を反らせ、お尻を突き出し、上を見て動作することで正しいフォームになります。
●大腿筋群全体に効果のあるバーベル筋トレ
・バーベルスクワット
ジムで行うバーベルトレーニングのなかで、もっとも基本的なトレーニング種目が「筋トレBIG3」の一つであるバーベルスクワットです。自重スクワット同様にニーベントスタイルを作り、やや斜め後方に腰を下ろしてください。
▼アスリート執筆記事
▼コラム記事
【スクワット】それでは膝靭帯に悪すぎる!正しいフォームで安全に下半身を鍛えよう
●大腿筋群全体に効果のあるマシン筋トレ
・レッグプレス
ジムでのマシントレーニングのなかで、高強度・高負荷で大腿筋群を鍛えることのできるトレーニング種目がレッグプレスです。脚を曲げた時に、膝が相対的につま先より前に出ないように構えるようにしてください。
また、終盤で挙上が厳しくなった場合は膝を手で押すことでセルフ補助が可能です。なお、つま先で押すイメージで行うと下腿三頭筋にも効果があります。
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・スミスマシンスクワット
バーベルトレーニングに近い感覚で大腿四頭筋を鍛えることのできるのが、スミスマシンを使ったスミスマシンスクワットです。マシンがウエイトのブレを止めてくれるので、バーベルスクワットに比べ、より高重量で集中的に鍛えることが可能です。
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【スミスマシンスクワット】フリーウエイト感覚で効率的に鍛えられる方法
■大腿四頭筋に効果のある筋トレ
●大腿四頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止
読みかた:だいたいしとうきん
英語名称:quadriceps
部位詳細:大腿直筋|外側広筋|内側広筋|中間広筋
起始:腸骨下前腸骨棘・寛骨臼上縁|大腿骨大転子外側面・転子間線・殿筋粗面|大腿骨粗線内側唇|大腿骨前外側面
停止:膝蓋骨上縁・脛骨粗面|膝蓋骨上外側縁・頸骨粗面|膝蓋骨上内側縁・脛骨結節|膝蓋骨・頸骨粗面
●大腿四頭筋に効果のある自重トレーニング
・シシースクワット
斜め後ろに倒れこむような軌道でスクワットをすることで大腿四頭筋に負荷を集中できる自重トレーニングがシシースクワットです。
慣れるまでは柱などにつかまり体勢を維持するようにするとよいでしょう。
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●大腿四頭筋に効果のあるチューブ筋トレ
・チューブレッグエクステンション
チューブレッグエクステンションは、大腿四頭筋を集中的に鍛えることのできるトレーニング方法で、膝を伸ばした位置でつま先を手前に向ける動作を加えると、さらに効果が倍増します。
●大腿四頭筋に効果のあるダンベル筋トレ
・ダンベルレッグエクステンション
ダンベルレッグエクステンションは、フリーウエイトで大腿四頭筋を集中的に鍛えられる単関節種目です。
ダンベルを上げる時も下ろす時も、反動を使わずしっかりとコントロールして行ってください。また、脚を伸ばした状態で、つま先を手前に曲げる意識をすることで効果が倍増します。
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【ダンベルレッグエクステンション】大腿四頭筋のダンベル筋トレを解説
●大腿四頭筋に効果のあるマシン筋トレ
・ハックスクワット
斜めにマシンにもたれ、大腿四頭筋に負荷を集中してトレーニングができるマシン筋トレがハックスクワットです。膝が相対的につま先よりも前に出ないように構えてください。また、膝関節保護のため、両方の膝が常に平行を保つように動作を心がけましょう。
■ハムストリングスに効果のある筋トレ
●ハムストリングスの英語名称・構造・部位詳細・起始停止
読みかた:はむすとりんぐす
英語名称:hamstrings
部位詳細:大腿二頭筋長頭|大腿二頭筋短頭|半膜様筋|半腱様筋
起始:坐骨結節|大腿骨粗線外側唇・外側筋間中隔|坐骨結節|坐骨結節内側面
停止:腓骨頭|腓骨頭|脛骨内側顆・斜膝窩靭帯|脛骨粗面内側
●ハムストリングスに効果のある自重トレーニング
・ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは、ブルガリアの五輪体操チームが考案したとも言われる、非常に高強度の自重トレーニングです。後ろに置いた足を主体に動作をすることで、臀筋群からハムストリングスにかけて高い効果があります。
なお、膝関節保護の為、前にした足の膝はつま先より前に出ないように注意し、やや後方に腰を下ろすようにして下さい。
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【ブルガリアンスクワット】ハムストリングスに効果大の自重筋トレ
・フロントランジ
ブルガリアンスクワットの強度が高すぎて、うまくできないという方にはフロントランジがおすすめです。後ろ足を主体に動作し、前足の膝をつま先より前に出さないようにするのは、共通のポイントです。
●ハムストリングスに効果のあるチューブ筋トレ
・チューブレッグカール
チューブレッグカールは、ハムストリングスを集中的に鍛えることできる単関節種目です。足を曲げる時だけでなく、下ろす時もチューブの張力に耐えるようにしてください。
・チューブスティッフレッグドデッドリフト
チューブスティッフレッグドデッドリフトは、膝を真っ直ぐに伸ばしたまま行うデッドリフト系トレーニングの一種で、ハムストリングスを完全伸展させた状態での伸張性収縮で鍛えられる種目です。
●ハムストリングスに効果のあるダンベル筋トレ
・ダンベルランジ(ハムストリングス)
自重でのフロントランジにダンベルのウエイト負荷を追加した種目がダンベルランジです。基本的な動作ポイントはフロントランジに準じてください。
後ろ足を主体に動作を行うと、さらにハムストリングスへの効果が高まります。
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・ダンベルスティッフレッグドデッドリフト(ハムストリングス)
膝を伸ばしたままデッドリフトを行うスティッフレッグドデッドリフトは、ハムストリングスに伸張性収縮をかけて鍛えることのできる種目です。腰を丸めないように胸を張る意識をして行ってください。
高重量を追求するのではなく、軽めの重量でしっかりとハムストリングスのストレッチを行いながら効かせることがポイントです。
▼動画付き解説記事
【ダンベルスティッフレッグドデッドリフト】ハムストリングスに効果の高い筋トレ方法
・ダンベルレッグカール
ダンベルカールは、ハムストリングスをフリーウエイト負荷で集中的に鍛えることのできる種目です。膝を曲げながらつま先を伸ばす動作を組み込むことで、さらに効果が高まります。
▼動画付き解説記事
【ダンベルレッグカール】ハムストリングスのダンベル筋トレを解説
●ハムストリングスに効果のあるバーベル筋トレ
・バーベルフロントランジ
バーベルランジは、ダンベルランジのウエイト負荷をさらに高めた種目です。あまり高重量で行うと危険ですので、完全にコントロールできる重量設定で、ゆっくりと丁寧な動作で効かせるようにしてください。
▼動画付き解説記事
・スティッフレッグドデッドリフト
膝をほぼ伸ばした状態でデッドリフトを行うスティッフレッグドデッドリフトは、ハムストリングスを集中的に鍛えることのできるバーベル筋トレ種目です。本種目は、ダンベルよりもさらに高強度でハムストリングスにエキセントリック収縮負荷をかけることが可能です。
高重量を追求するのではなく、軽めの重量でしっかりとハムストリングスのストレッチを行いながら効かせることがポイントです。
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【バーベルスティッフレッグドデッドリフト】ハムストリングスのジム筋トレ
●ハムストリングスに効果のあるマシン筋トレ
・レッグカール
マシンレッグカールはハムストリングスの基本ジムトレーニングとも言えるマシン種目です。膝を曲げたポジションでつま先を伸ばすと、ハムストリングスが完全収縮して効果が倍増します。
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【マシンレッグカール】ハムストリングスの仕上げに最適な筋トレを解説
・ケーブルキックバック
ケーブルキックバックは、ハムストリングスだけでなく臀筋群にも高い効果のある種目です。後ろに足を上げるイメージではなく、後ろに足を伸ばすイメージで動作を行ってください。
■内転筋群の筋トレ
●内転筋群に効果のある自重トレーニング
・サイドランジ
サイドランジは、太もも内側のインナーマッスルである内転筋群に効果の高い自重トレーニングです。伸ばしたほうの足を中心に動作を行うのがポイントです。
●内転筋群に効果のあるチューブ筋トレ
・チューブアダクション
チューブアダクションは内転筋群に効果的なトレーニング方法で、スポーツのサイドステップ力向上やダイエットの内もも引き締めに効果的です。
●内転筋群に効果のあるダンベル筋トレ
・ダンベルサイドランジ
・ダンベルサイドランジ(内転筋群)
自重でのサイドランジに、両手にダンベルを持ってウエイト負荷を追加して行うのがダンベルサイドランジです。
サイドランジは内転筋群に効果的で、スポーツ競技の横ステップ動作の向上にもつながる種目です。上半身を左右に傾けて反動を使ったりせずに行うのがポイントです。
また、伸ばしたほうの足を主働に動作を行うことで、内転筋群への効果がさらに高まります。
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【ダンベルサイドランジ】内転筋を強くしスポーツ競技の横ステップを速くする筋トレ方法
●内転筋群に効果のあるバーベル筋トレ
・バーベルサイドランジ
大腿四頭筋側部と内転筋群に効果の高いバーベル筋トレ種目がバーベルサイドランジです。曲げる脚のつま先は大きく外に開き、つま先の方向と平行に膝を曲げてください。
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【バーベルサイドランジ】内転筋群に効果の高いトレーニング方法
●内転筋群に効果のあるマシン筋トレ
・マシンアダクション
アダクターマシンは背もたれに背中を押し付け脚を閉じると内転筋のお尻側に、背中をつけずに前のめりになり脚を閉じると内転筋の前側によく効きます。
■下腿三頭筋の筋トレ
●下腿三頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止
読みかた:かたいさんとうきん
英語名称:triceps muscle of calf
部位詳細:腓腹筋外側頭|腓腹筋内側頭|ヒラメ筋
起始:大腿骨外側上顆|大腿骨内側上顆|腓骨頭・脛骨後面
停止:踵骨隆起|踵骨隆起|踵骨隆起・スタンディングカーフレイズ:ドンキーカーフレイズ:ダンベルカーフレイズ:バーベルカーフレイズ:マシンカーフレイズなど
下腿三頭筋=ふくらはぎの筋トレは「カーフレイズ」と総称されますが、使用するウエイトによってやり方は様々です。詳しくは下記の記事にまとめましたので、そちらをご参照ください。
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